2010年12月25日

「部活動」 入選作品発表!!

聖夜かな原宿駅にニセYOSHIKI  公人


みなさま、クリスマスいかがお過ごしでしょうか?

ニセYOSHIKI好きですねぇ。
たしかに原宿駅の傍にある神宮橋では
そういう人見かけますけど……。

半裸で超絶ドラムを叩いてたよ。

ライブバージョンの真似する奴はいないから!

あまりの激しさで橋が揺れてたよ。

あの頑丈な橋が揺れるか!
1000人でXジャンプしてもびくともしねえよ!

詳しいねぇ……。


ということで、
メリークリスマス!(ミスターローレンス!)

メリークリスマス!

とってつけたようにクリスマスを祝ったところで、
入選作品の発表にまいります!!


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特選


肩ごしに先輩のぞく気配して夕日の色に染まる自画像
【手乗り文鳥】


夕日の色に染まったのは自画像だけではないはず。
「気配」に留めたところがよかったです。
少女漫画のワンシーンのような青春短歌です。


賞品

クリスマスということで、過去最大級に豪華(?)です!

笹公人短歌揮毫色紙。

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某文学館の来年度の常設展にて飾られる
小生による短歌揮毫(字が下手くそですみません)です。
展示のテーマに沿った作品です。

この歌は、
大林宣彦監督作品「その日のまえに」のパンフレットに寄せた歌です。
僕はこの映画で、
ヒロインのとし子(永作博美さん)の兄役で出演させて頂きました。

ああ、あの、一人だけセリフが棒読みだったやつですね。

よけいなこと言わない。

ハイ、すみません……。

世界で2枚しかない揮毫色紙です。
そのうちの1枚が常設展に展示されます。

どうせ失敗したほうをあげるんでしょ?

失敗も何も、
もともと下手すぎるからどっちもほとんど変わらないんだよ。

たしかに……。

手乗り文鳥さん、おめでとうございます!
賞品をお送りしたいので、
住所と本名を書いて笹師範充にメールをください。


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秀逸


蛇口から飲む水さえも甘くなる ダッシュ10本終えた後には
【小野伊都子】


中学校の頃を思い出しました。
たしかに、あんなに美味しい水はあれ以来飲んだことがありません。


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佳作



吾の代でつぶしてなるか演劇部ひとり芝居でやる「飛龍伝」
【山口ヤスヨ】


見たいかも。




額縁のような窓もつ部室にはレンブラントの光ひとすじ
【螢子】


NHK短歌とかでも入選しそうな歌です。
こういうお行儀の良い歌も好きですよ。




フォルテシモ 硝子が割れやしないかと怯えてもいた 試してもいた
【喜楽熊】


むかし、イタリアのオペラ歌手・エンリコ・カルーソーが
歌声で硝子を割ったという伝説を思い出しました。
オリジナリティのある発想が魅力。




二学期になって一度も部に来ない和也へ駆け出しそうなスパイク
【カー・イーブン】

ちょっと「サラダ記念日」を思い出しましたが、
いい歌です。




放課後のドアをあければ匂いたつ絵具まっすぐ君の背を見る
【高松紗都子】


「君の背を見る」で、
君がドアに背を向けて絵を描いていることがわかりました。
このあたりにテクニックを感じます。

この歌の場合は、「美術部のドア」でいいんじゃないでしょうか。

「放課後のドア」とまでやっちゃうと、
別の詩的な意味が出てきてしまいます。




放たれて鳩も卒業奇術部のシルクハットが空を舞うとき
【猫丘ひこ乃】


海上自衛隊か!




落下物ご注意下さい。たった今弓道部が秋空を射抜きました
【富田林薫】


「落下物に」と、
「に」を入れてください。

校内アナウンスとかだったら絶対に
「落下物にご注意下さい」
と「に」を入れるでしょう。

こういう時は字余りを気にしてはいけません。
下の句が魅力的なだけに惜しかったです。

富田林さんは、毎回ちょっとずつ惜しいです……。

というわけで今回は「おまけ」の佳作です。

富田林さんはぜひ「優秀作品」以上で殿堂入りを決めてください!
次回、期待してます!!


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お疲れ様でした!
今年最後の入選作品発表でした。

今年もありがとうございました!
次の「お題」は、1月1日に発表しようと思います。


お知らせです。

お正月1月2日(日) 21:00〜21:30

文化放送(AM1134)
「トランジスタラジオ」
という番組(収録)に出演します。

ジム・オルーク+カヒミ・カリィ
寺尾紗穂
やくしまるえつこ
pupa
坂本龍一&大貫妙子

の曲をかけさせて頂きました。
細野晴臣さんの詩の世界についても語っています。

よかったら聴いてください。


時間があって気が向いたらあと1回くらい更新しようと思っていますが、
しないかもしれないので、いちおう書いておきます。
よいお年をお迎えください!

良いお年を!

よろしく哀愁☆


posted by www.sasatanka.com at 18:46| Comment(9) | TrackBack(0) | 入選作品発表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月16日

「部活動」 総評

どうも笹師範です!
なにかと忙しく、今回も予想以上に遅れてしまいました。
まずは、お知らせから。

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12月19日(日) 午前6時〜

教育テレビ「NHK短歌」(司会・東直子さん)

に出演します!

再放送は、
12月22日(水) 14時30分〜

です。

姉弟子(岡井隆門下)にあたる東さんとの共演です。
ぜひご覧ください!

今回はコスプレじゃないんですね。

司会の濱中アナウンサーにもご挨拶するなり、
「今日はレイザーラモンHGの格好じゃないんですか?」
と聞かれて、いまだに語り草になっているのかと驚きましたよ。

根深いですねぇ……。
ところで写真右の師範の左手を避けているマイケルさんはいまどこに?

知らナイケ〜ル(懐かしい……)
ということで、ぜひご覧ください!

ひさしぶりに、
みなさんにおすすめしたい短歌入門書に出会いました。

栗木京子さんの『短歌をつくろう』(岩波ジュニア新書)です!

前作『短歌を楽しむ』(岩波ジュニア新書)よりも、
さらに実践的で、わかりやすい内容になっています。

「桃太郎」を短歌にすると

「吾輩は猫である」を短歌にすると


などなど、栗木さんならではの
オリジナリティあふれるコーナーもあっておもしろいです。
そのまま授業でも使えそうなので、
中学・高校の国語の先生にもおすすめしたいです。

前作にもあった空欄に言葉を埋めるクイズもますますおもしろいです。
光栄なことに、小生の拙歌も問題に使われています。


・君からのメールがなくていまこころ【    】より暗し
(笹公人『念力図鑑』) 

カンタくんならどんな言葉を当てはめる?

う〜ん……まったく思いつきません。

その前に、おまえ助手のくせに
師範の第二歌集すら読んでないのかよ!

すみません!
お小遣いが厳しいもんで……。

小遣い制だったのか。
この本が出た5年前は、もっと景気がよかったはずだけど……。
まぁいいや、答えを知らないならちょうどいい。
栗木さんは、こんなヒントを書いています。

メールを送ったのに返信してくれない君。
忙しいの? 病気なの? それとも嫌いになったの? 
と悩みながら、心はどんどん重くなってゆきます。
どっぷり沈み込んだ心は、どんなものより暗いのでしょう。
暗い状態をいろいろ思い出してみてください。

「宇宙に満ちる闇より暗し」「底なし沼の色より暗し」
「停電をした夜より暗し」 「お化け屋敷の闇より暗し」
など、恐ろしげな空間を想像することができます。
「原始時代の闇より暗し」 も面白いな、と思います。


さぁ、どうだ?

うーん、じゃあ……

「海老蔵のいるバーより暗し」

ふざけんな!!

テヘ。すみません……。

これ書いた当時は「海老蔵」じゃなくて
「新之助」だったんだよ!
そういうケアレスミスはダメだろう!

怒るポイントが違うでしょ!

では、答えを発表します。
答えは、

【平安京の闇】

でした。正解者に拍手!(コンピューターの声で)


・君からのメールがなくていまこころ平安京の闇より暗し
(笹公人『念力図鑑』幻冬舎) 


でもこれ、難易度高すぎでしょう?!
正解した子がいたら逆に怖いですよ……。

たしかに……。

生徒:「は〜い先生、わかりました! 【平安京の闇より暗し】で、どうでしょう?」

先生:「マサシくん、正解!」

なんてやりとりあったら不気味だよなぁ。

もう霊視のレベルですよ……。

たしかに守護霊さんに聞いたとしか思えない。

とはいえ、勉強になる楽しいクイズですね!

他の問題も出しますので、
正解を知りたい人は、本を買うか、
作者に問い合わせてみてください(迷惑だと思いますが)!


【    】のような頭を傾けてうんと考えいるなりわが子は 
(中川佐和子『海に向く椅子』)


バック・シートに眠ってていい 市街路を【    】のように走るさ 
(加藤治郎『サニー・サイド・アップ』)


【   】のごとく差し出す履歴書の写真の顔は天井を向く 
(松村正直『やさしい鮫』)

まだ正解を知らない人は、思いついたら、
ぜひコメント覧に書き込んでみてください!

では、「総評」にまいります!

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まずは、富田林薫さんです。


・何時までも卓球少年あの娘にはシェイクの仁って呼ばれたぜ
(富田林薫)

・最強の稲妻サーブ繰り出せばバレーボールの引っ掛かる屋根

どっかで見たような歌だけど。


・おそらくは崩れゆく砂と文芸部のテーブルに残される一片の詩

・卒業式の夕やみに紛れ外されるシャア同好会の部長のマスク

・落下物ご注意下さい。たった今弓道部が秋空を射抜きました


この歌はいいです。

今回とてもよかったです。
僕の短歌講座などがあると必ず参加してくださる富田林さんですが、ここへきてその成果が出ている感じです。

ブログをおもしろくするためには、また講座をやらなきゃダメなのかなぁ……。
来年はやるかもしれません。

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・柔道部の畳を借りて正座する袱紗さばきが決まる茶道部
(手乗り文鳥)

・肩ごしに先輩のぞく気配して夕日の色に染まる自画像

相聞歌でしょう。
夕日の色に染まった自画像が暗示的です。
情景が浮かんできます。


・ばあちゃんを背負って裏山上り下りワンダーフォーゲル自主練習中

・力石とジョーの腕(かいな)が交差する腕相撲部の勧誘チラシ



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・蛇口から飲む水さえも甘くなる ダッシュ10本終えた後には
(小野伊都子)

わかる。


・夕陽へと蹴りこむシュート 揺れたのはゴールネットじゃないと気付いて

うまい。


・手紙部をつくりませんか メンバーはきみと私のふたりきりです

・映研の部室フィルムに閉じこめたふたりが今日もはじめて出会う



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・サッカー部元女子マネで集まればエッコも由美も翼のママで
(山口ヤスヨ)

なるほど。
「キャプテン翼」世代。


・封印を解いてチア部のユニフォームで、最終面接の君にエールを


・吾の代でつぶしてなるか演劇部ひとり芝居でやる「飛龍伝」


おもしろい。
「飛龍伝」が効いてる。


・凹んだら腹式呼吸で言ってみる「あえいうえおあお」さあ前を向け!

・手芸部に初めて男子入った日、顧問女教師の白髪染め匂う


「、」はいらないです。


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・ピッチャーの汗もバッターの視線も見える文芸部室の小窓
(価格未定)

・肌色がうまくできないことにして貴方と二人きり美術室

・サッカーがもてるんじゃないイケメンがもてるんだってわかってたのに


Jリーガーになれば、話は別かと。


・もう僕は戻れない女子テニス部の太ももを見るだけの日々には


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・フルートの音色聴き入る放課後の私の席は白昼の海
(中森つん)

・野良ゆえの行くあてのない帰り道ひたすら伸びるまっくろくろすけ


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・暮れなずむ学園世界巴投げ 心の帯は何色ですか
(飯田和馬)

・いつ来ても部室で寝てる先輩のカバンにのぞく赤本の赤

・塾帰り素振りをしてる山崎に会う。山崎は大人の顔だ。

・試合後の高校生ら帰り行く 汗なきメガネの一日想う



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・噂では浪人クラブと呼ばれてる進学校の熱血ブラバン
(螢子)

下の句は、ふつうに
「○○高校ブラスバンド部」
としたほうがいいです。


・腹筋とランニングしてもう三月文化部なのかよ吹奏楽部

・額縁のような窓もつ部室にはレンブラントの光ひとすじ



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・モテたくて買ったギターは赤色で3万円の青春価格
(きたぱらあさみ)

「青春価格」がよかったです。


・サッカー部主将の背中追いかけし我のスカートひるがえるなり

・片想い部部長です 真夜中にラブレターとか書いちゃってます

・ほんとうはきみのこと好きだったんだ部室の壁に彫ったイニシャル



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・フォルテシモ 硝子が割れやしないかと怯えてもいた 試してもいた
(喜楽熊)

・映画観たようにアナタが涙拭くために私は負けたんじゃない


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・七月の潮騒を背に先輩のパレットへウルトラマリンをしぼる
(カー・イーブン)

・二学期になって一度も部に来ない和也へ駆け出しそうなスパイク

青春短歌ですね。


・帰宅部のエースを自認してたころ疑わずいた帰るべき家


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・放課後のドアをあければ匂いたつ絵具まっすぐ君の背を見る
(高松紗都子)

・八月の果ての空気を知っている水泳部員が絵のなかに棲む

・恋をする水に絵具を溶くように水泳部員と美術部員は



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・いいことが少し続いたくらいではまだネガティ部を退部できない
(魚虎)

うまい。


・巨人軍のテーマばかりを奏でたるブラスバンドの夏は短し

「短し」は説明的です。
「夏が去りゆく」
くらいにしたほうが詩的な広がりが出ます。


・出し抜けに目の覚めるような自殺点決めてしまえるお前が憎い

「憎い」まで書く必要はないです。


・グランドの土持ち帰る球児らのごとく駒場の芝持ち帰る

魚虎さんは、オチをつけたがるというか、
言いたいことを全部言おうとする癖があるようです。
どこかに謎を残して、一番言いたいことをぐっと抑えて、
あえて「匂わせる」くらいにとどめましょう。

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佐藤東吾 改め 不動哲平さんです。

・ベランダの蒲団のまえに腰しずめ元テニス部がきかすスナップ
(不動哲平)

「腰しずめ」という描写がよかったです。
右手には蒲団叩き。
主婦界の伊達公子です。


・ケータイをとりあげた担任が恋文代書部のおもいで語る


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・部活動対抗リレーを駆け抜ける剣道部員の袴の藍よ
(鯨井可菜子)

剣道部員は目立ちそうですね。


・学ランでソロ吹きしこと「どや顔」という言葉まだなかったころの


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・キノコ部の部室に生えるベニテングタケの数だけ部員消えゆく
(猫丘ひこ乃)

・放たれて鳩も卒業奇術部のシルクハットが空を舞うとき

この歌はおもしろかったです。


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・面金の向こうに気迫押し返し竹刀に響く小手の手応え
(黒髭)

・剣道をはじめたきっかけくれたのは武蔵ではなく六三四の方で

・冬寒く春秋厳しく夏臭い剣の道とはかくも険しき


「春秋厳しく」が弱いですね。
再考を。


・青春は帰宅部にこそありなんて嘯いていた空っぽの春

・憧れのピッチャーマウンド踏みしめてボールを握る夜の校庭



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・ジャズ部にはいかした彼のエレキギター今白髪(はくはつ)のロックンローラか
(おはぎ)

・オルガンが十台並ぶ音楽部まともに鳴るはたったの二台  

たしかに鳴らないオルガン多いですよね。
昭和の話ですが。


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・相撲部の新人木村 誰もいない土俵で軍配素振り百回
(かんちゃん)

・半刈りでハンガリーに行く美術部のアートパフォーマンス成田で終わる

・甲子園への夢捨てしOBのグラブ部室で冷える厳冬


厳冬は、
「3月」とか
具体的な月にしたほうがいいです。


・いじめっ子の風刺画校庭一面に描きし美術部員は君か


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・カバディ部
カバディの声出しだけで沈み行く夕日の中に浮かぶインディア
(蜂谷希一)


・サークルの輪に入れないやつばかり集まるサークルでも独りきり


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・ノールックパス出すときの不器用なポーカーフェイス たまらなく好き
(小林ちい)

・発声で始まる練習 君を呼ぶように、遠くの君を呼ぶように

・演劇部というだけなのに日常のすべてが嘘のように見られた

・傷付いた顔は演技でごまかせる(昨日のエチュードを思い出せ)



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・目に見えぬロープが君を跳ね返すプロレス同好会の死闘は
(船山登)

・デパートの就職率は群を抜く包装研究会の手さばき

・ほとんどの部員がラジオ体操部にも所属する乾布摩擦部



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・放課後の廊下で腹筋する君を不本意ながら見下ろして行く
(たちはらそう)

・帰宅部をファンファーレにて送り出す君に僕らは何を贈ろう


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・文芸部あかずの棚に隠された走れメロスはBL仕様
(文月郁葉)

・廃校の校舎はまれに真夏日の球児の声のまぼろしを聞く


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・「いい加減、夜のクラブ活動やめろ」 うまいこという息子は野球部
(壮太)

・ブラバンの部室の床は濡れていて ツバキだらけとひとは知るまじ


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・帰宅部は野良猫なで部になりましたミルク片手に河原集合
(岡本雅哉)

・演劇部女子の告白昼休み渡り廊下に響きわたって


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・校長の不倫疑惑をすつぱ抜き号外ビラを撒く新聞部
(山城秀之)

・全世界めぐる肉筆回覧誌ガリ版にこだはる文芸部

・泣きながら持つて帰つてきた砂が部室で日増しにふえる野球部



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・野球部のエースにふられハンカチを恋のリングへ投げるいもうと
(みうらしんじ)

・落日に向かって走るランナーをめざす陸上部の補欠たち


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・林業部チェーンソー実習ジェイソンのマスク付け木を切り倒して行く
(黄乃タロウ)

・神秘研究部部長アキ子が子を孕み処女懐胎と言い張り続ける


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・大宇宙クラブの部室見つからずブラックホールと命名される
(野比益多)

・一丸となって闘うバレー部の部長はのちに教祖となった


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灰皿とテキーラと1首劇場


・溶けきれぬポカリスエットカタカタとちひさく鳴りて予選敗退
(穂ノ木芽央)


・青空をはんぶんに分ける方法を知った 弓道部だったあの日に
(逢)


・弾道が予測できないシュート打つ地図を読めない女子サッカー部  
(帯一 鐘信)


・シシャモ足率が意外と高いのです。バドミントン部はバスケ部よりも
(川瀬のぞみ)


・息荒く君と回った運動場 さよなら僕のメリーゴーランド
(西畠勇氣)


・へたくそなトランペットがパープーと欅の葉影を揺する朝練
(須田まどか)


・湯気を出し走る冬の日あの角で少しだけ見えていたテニス部
(佐々木優)


・ファミレスのドリンクバーで打ち上げた学祭のあと冬がはじまる
(高橋徹平)


・きゅうどうぶいっぽんのやにひとすじのねがいをこめてしせいをただす
(夕夏)


・こんな日のサードは寒い 日差しすらしっかりわたしだけを外して
(しまやまひかる)


・ライパチの股のトンネルくぐりたるボールに雪の花の舞い落つ
(かわら)


・一回はみんな経験してるはず籠手を使ったロケットパンチ
(薫智)


・友達はチアガール でも、もてるのは、おとなしそうな料理研の女
(女子マネ)


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かんなさんです。

・アルプスにマウスピースが転がって吹奏楽部の夏も終わって
(かんな)

・料理部が家庭科室を抜け出して泡立てにゆく8月の雲

・活動の時間が終わりパレットに美術部員がしまう夕暮れ

・天文部のプラネタリウムに虫喰いの超新星があらわれて春

・終わりのない夏がはじまり帰宅部の二人黙ってぶらんこを漕ぐ

・アベ先輩の張り巡らした結界で陰陽道部に入部者はなし

・雪の日のボトルメールは遠泳部副キャプテンから「しあわせです」と

・砂浜が波にとけてしまっても遠泳部員の午睡はつづく

・校庭にユニフォームを着た君がいてスポットライトのような日溜まり


・地球へとシャトルは還り冬の日のバドミントン部の部室に眠る


まるで地球へと帰還するスペースシャトルが、
バトミントンのシャトルに変身して、
部室のシャトル入れの籠の中におさまったかのような
マジカルで鮮やかな展開がよかったです。

2011年1月23日(日)放送
文化放送「浜美枝のいつかあなたと」
で、この歌を紹介させて頂きました。


・叶えたい願いがあって天文部だけに流星群の降る午後

・「短歌部」が部名変更して春に「TKB31」になります



やっぱり力のある作者だと思いました。

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酒井景二朗さんです。

・あたたかい罐珈琲を抱きしめて天文部員のカウントダウン
(酒井景二朗)

・女子部員のベリーロールの瞬間があるからもつと走れる僕ら

・飴色の夕日に染まる校舎横モアイ部がまだじつとしてゐる


ははは。モアイ部!


・先輩のバッシュをそつと抱きしめる小猿に似てゐる女子マネージャー

これは悪意? それとも褒め言葉?
そのあたり、もうちょっとわかるように
つくったほうがいいです。
悪意の歌だとしたら、採らないところですが。


・さうですよリミックス部の部室ならカンディンスキー色のあれです


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今年最後の「総評」でした!

お疲れ様でした!

今回、1首も採られない人がたくさん出ましたが、
気にすることないです。
苦手な「お題」というのはありますからね。
僕も『サイゾー』とかでまったく興味のないテーマを出された時は苦戦するからね。
12月18日発売の『サイゾー』1月号は、
海老蔵事件がテーマだったから、おもしろく書けたけどね。

ぜひ読んでみます!

では、風邪が流行っているようなので、
みなさん気をつけてお過ごしください。
「優秀作品」の発表も楽しみにしていてください!

よろしく哀愁☆
posted by www.sasatanka.com at 13:52| Comment(20) | TrackBack(0) | 総評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月04日

AKB48・北原里英さん「文学少女道」


sasa-7.gif突然ですが、11月9日(火)に行われる
細野晴臣さん主催の
「デイジーワールドの集い」
に、宇宙ヤング(笹公人&HIDE-AKI)&ゲストボーカル・カホリ(ゲリラチャン
として出演させていただく運びとなりました。

kanta_10.gifおめでとうございます!!
なんでまた?

sasa-7.gif細野さんと立ち話をさせて頂いた時に、何かの話の流れで
YMOの曲に勝手に歌詞をつけて歌ってるんですよと言いましたら、
「じゃ、やってよ」ということになりまして。

kanta_07.gif凄い展開!
sasa-6.gifということで、神様の前で、下手くそな歌を精一杯歌います。 われながらこの厚顔と度胸には呆れるけどね。 自分にとっては御前試合なので、めちゃくちゃ緊張しています。 完全に前座のあたため役なんですけどね。

もうひとつ。
<11月11日(木)発売の
「ヤングジャンプ」(集英社)
の「きたりえ」ことAKB48の北原里英さんの連載「文学少女道」で、
きたりえさんに短歌を教えている
怒涛のドキュメントが掲載されます!


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家庭教師みたいになってますが……。北原さんと僕。

kanta_10.gifついに!

sasa-7.gif北原白秋と同じ苗字なんで期待してたんだけど、
こちらの予想以上にセンスのある人でしたよ。

kanta_07.gifどんな風に?

sasa-6.gif実作に入る前の短歌鑑賞のコーナーで、

砂浜のランチついに手つかずの卵サンドが気になっている (俵万智)

の歌を取り上げて、
「なぜ卵サンドが気になってるんだと思う?」
と聞いたら、

「夏でしょ? 卵サンドが腐ってたから」

と平然と答えてね。
この子の感性は凄い……!
と思いましたよ。

kanta_06.gifそれは新しい解答例ですね!

sasa-5.gifふつうであれば、
彼と譲り合ったとか、あんまり食べたらはしたなく見えるから我慢したとか、彼が卵サンドが嫌いなんじゃないか?と心配したとか、
そういう答えが返ってくるんだけど、
北原さんのは、コロンブスの卵的な回答だと思いましたよ。
卵だけに。

kanta_10.gifなるほど!
歌はどんな感じですか?

sasa-7.gif4首だけ上げるとすると、これ。


親友の祖父の友達が創業者ココイチのカレー故郷の味 


軍服のあなたは5cm浮いている私は気になり爆レス送る



かけじくを通して見える戦乱を背中で受け止め心で弔う


屋敷跡青白き君に恋をして調べてみれば松平定信


※1首目はお国自慢(?)で、
2首目はAKB劇場に出たという地縛霊(お祓い済みとのこと)を詠んだ歌。
「レス」とはAKB用語で、ステージ上のメンバーから目線がくること。


kanta_07.gif同じくAKBの小林香菜さんの時とは違って、
ちゃんとした型に沿った作品になってますね。
しかもおもしろい!

sasa-7.gifでしょ。
他の歌もおもしろいので、ぜひ読んでみてください!!
北原さんの詳しい経歴を読むと、作品を2倍楽しめるかもしれません。
北原さんにはぜひこれからも短歌を詠み続けていってほしいなぁ、と思いました。

kanta_10.gif師範のお墨付きが出ました!

sasa-4.gifということで、よろしく哀愁☆
posted by www.sasatanka.com at 20:46| Comment(3) | TrackBack(0) | 特別企画・レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月30日

お題発表!!

おひさしぶりです!

意図的に更新のペース落としてますよね……。
何やってたんですか?

いろいろやってたけど印象に残っている仕事は、
いまをときめくAKB48の「きたりえ」こと
北原里英さんに短歌を指導したことかな。

どうでしたか?

おもしろかったよ!
以前、同じくAKB48の小林香菜さんに教えたんだけど、
凄く対照的なキャラだったね。
いままでいろんな人に短歌を指導してきたけど、
アイドル系では、眞鍋かをりさん以来の逸材だと思いました。
涙サプライズな完成度でしたよ。
短歌アイドルになれるんじゃないかな。

おっと! それは期待しちゃいますよ!
どの媒体に載るんですか?

ヤング系のマガジン雑誌とだけ言っておきましょう。
詳細はまた今度ということで。

了解!

では、お題発表にまいります!!

待ってました!

今回のお題は……


部活動


です!!!


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<笹公人師範による模範短歌>



かんぴょう巻のかんぴょうするりとぬけるとき廃部となりし相撲部おもう


朝焼けの空き地に何かを埋めている発掘部員の背中小さく


ギネスに挑む冨野高校ドミノ部のドミノを倒す妄想楽し


弓道部の背筋正しき少女たち本能寺行きのバスを待ちいる


テニス部のマドンナの靴磨きたる邪教に嵌りしごときあの日々




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短歌ができたら、
この記事のコメント欄から投稿して下さい。
※投稿の際にはメールアドレスをお忘れなく。
記入が無いと優秀作に選ばれても賞品をお送り出来ない場合があります。
(メールアドレスはブログページには反映されませんので、安心して記入して下さい。)

では、もう一度基本的なことを確認してみましょう。

【笹流の理想短歌基準】

単なる説明に終わっていたり、当たり前の発想のものは、
人を感動させるどころか印象にさえ残りません。
表現に工夫をしましょう。そして、心を込めましょう。
読んだ時に心にジーンとくるようなものが詩であり、良い「短歌」です。

迷った時は、この
「チェック表」
を参考にしてみてください。

書けなくて困った時は、
「短歌の型」についての記事
を読んでみてください。

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投稿数は、1人につき5首までとさせて頂きます。

締め切りは、

11月14日(日)いっぱいまでとさせて頂きます。

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マニアックな部活や、架空の部活でもOKです!
青春まるかじり☆な歌を期待してます!

部活といえば、
故・笹井宏之くんが、
笹短歌ドットコム(『念力短歌トレーニング』※すでに絶版)のことを


おもいきり笑えて、ときにハッとさせられて
こころからじーんとくる、まるで、みんなで
ひとつのことにむかって汗を流す
放課後の部活のような一冊だ。



書いてくれたことを思い出してジーンときます。

彼との友情のためにも、
酒井さんのようにこの場所を生き甲斐と言ってくれる人のためにも
まだやめるわけにはいかないな、と思っています。
怠け心に鞭を打って継続していきたいです。

そうこなくっちゃ!

では、おもしろクレイジーな歌を期待してます!

よろしく哀愁☆
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2010年10月17日

お知らせ&秀歌鑑賞(by・斉藤真伸)

「姫の役やりたい人はいませんね」決めつけられて秋の教室  

笹公人『念力家族』より


学園祭のシーズン到来ですね。
この季節になると、思い出す歌があります。


もう二度とこんなに多くのダンボールを切ることはない最後の文化祭

小島なお『乱反射』より


いい歌ですねぇ。

俺ももう二度とあんなに寒い新宿西口のダンボールハウスでは暮らしたくないけどね……。

暮らしてたのかよ!!
話題のホームレス歌人の正体って、もしかして……。


それはねえけど。
ということで、
遅ればせながら、コーナーを一気にまとめて更新しました。
ぜひご覧ください!


新・あきえもんアワー

鶴太屋劇場

異能セントワールド

かんなのうた

酒井ファンタジーセンター


お知らせです。

発売中の

『NHK短歌』11月号(NHK出版)

「ジ・セ・ダ・イ・タ・ン・カ」に、
新作5首

「夏の黒魔術」

を発表しています。


『サイゾー』11月号(サイゾー)

笹公人(短歌)×江森康之(写真)「念力事報」

今回のテーマは、
芸能界と覚醒剤

タイトルは
「ポケットいっぱいの秘密」
です。

ぜひご覧ください!


すごくひさしぶりに、斉藤真伸さんが原稿を送ってくれました。
ぜひご覧ください!

よろしく哀愁☆

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「真実は些細に宿る」


…え〜と、みなさん長らくご無沙汰しておりました。斉藤真伸でございます。笹師範にもえらくご迷惑をおかけしました…。

おれの方はもっとご無沙汰だったよ!

すまんすまん。

しっかし、お前さんいままでなにやってたんだ?

実はちょっと訳あって大菩薩峠に籠っててな…。

れ、連合○軍!

やばいネタだすな! 今年のはじめ頃から、中里介山の『大菩薩峠』の読破にチャレンジしとったんだ!

名前だけはえらく有名だな。どういう話なんだ?

うむ、時は幕末、机竜之介という侍が大菩薩峠で、何の罪も無い年老いた巡礼の背中に「カメデス」とスプレーで落書きを…。

ローカルな時事ネタ出すなよ! しかも半年近く前のネタだぞ!

ローカルな話題といえば、「甲府鳥もつ煮」が「B-1グランプリ」で優勝して大ブレイクしたけど。

それがどうかしたか?

僕、モツって苦手だから食べた事ないぞ。

本当にどうでもいい…。

それはともかく、『大菩薩峠』って和歌に関するエピソードも多くあるので、そういった切り口で研究しても面白い作品だな。

 とまあ、えらく間が空いてしまいましたが、田中拓也さんの歌集『夏引』中の連作、「青い光」の残りの歌を紹介していきたいと思います。去年は東海村の臨界事故からちょうど十周年でしたね。あの事故の直後、松本の映画館で友達と「マトリックス」見たっけなぁ…と、やっぱりどうでもいいことを思い出してしまいました。


・ドラゴンズ優勝記事に見入りたる教科主任が足組み直す

・被曝者と傷つけあえば神無月の職員室に笑い起れり

・下痢気味の人多かりと腹痛の書道教師が不安げに言う



 一首め、外で起きている事態の深刻さに比べれば、本当に些細なことを述べているのですが、時間が経ってみると、この些細さが妙にリアルな味わいを醸し出してくるのが興味深い。あくまで一首として見るとさほどの作品ではないんですが、漫画でいうところの「捨てカット」のような役割を果たしています。三首めもやはり作者が当時置かれていた状況の「些細」を述べているんですが、やや説明口調なため一首めの方が面白い。

 二首めですが、これこそこの連作の要の一首だと僕は思っています。極限状態に置かれた人間のぎりぎりの支えになるのは、実は「笑い」なのではないか。上句はお笑い芸人がテレビでやったら、それこそ一発で干されるでしょうけど、ここではそういった「アブナさ」「自虐」が、不安な状況に置かれた人々(ここの場合は作者の同僚たち)を精神的に救っているわけです。
 現に、この歌集の「解説」を書いている佐佐木幸綱さん(田中さんは佐佐木さんが主宰する「心の花」所属)もこの連作について「(前略)学校の内と外とを緊張感とユーモアの振幅でうたった注目作である。」と述べています。

 そうこうするうちに、事態はだんだんと落ち着いてきました。「十月一日、午後四時過ぎ。屋内退避要請が解除」されます。


・情報の不足を告げる樽本の低き言葉に耳傾ける

・室内の息苦しさを訴える松本に明日の日課を伝える



 共に生徒の名前(おそらく仮名でしょうが)をうまく使ってリアリティを出した作品。授業の再開について告げるのと、安否確認のために生徒ひとりひとりに電話で連絡したのでしょう。「樽本」くんは以前紹介した分にも出てきましたね。「松本」くんが息苦しかったのは、精神的な逼迫感の他に、放射能をさけるために窓を閉めっぱなしにしていたせいもあったのでしょう。


・人影の途絶えし路地に数本の野菊が朝の風に揺れおり

・半旗さざめく国道沿いの核燃料加工施設に淡き日が差す

・教え子の一人なれども教頭は我らの問いに黙し答えず



 「十二月二十二日、朝。臨界事故の被曝者大内久氏が亡くなられたことを知る。享年三十五歳。」と詞書があります。一首めは死者を悼む歌として素直に読めばいいでしょう。二首め、「半旗」はもちろん死者を弔うためのものですが、「旗」というものは、ある集団の象徴です。なんでこんな自体を招いてしまったのか。かなり抑制されたかたちですが、作者の批判精神というものがここに滲み出ているように感じます。
 三首め。かなり省略された一首ですが、むしろそれゆえにドラマ性をもっています。今回亡くなった方は教頭先生のかつて「教え子の一人」でした。そして教頭先生はこの件についてはかたく沈黙を守っている。それだけしか述べていないのに、この教頭先生の沈痛な表情がなぜか鮮明に浮かび上がってきます。

 そして「十二月三十一日、午後。事故発生から三ヶ月が過ぎた。臨界事故の現場である東海村石神外宿付近を歩く」と詞書のある最後の一首。

・千年紀の風受け止める鈍色のコンクリートの壁の沈黙

 「千年紀」という初句は、この事故が起きたのが1999年という、21世紀直前だったせいもあるんでしょうが、読者に長大な時間(例えば放射性物質の半減期のような)を想起させる狙いもあったのでしょう。結句の「沈黙」が何を意味するかは、読者にゆだねられています。
 作者は今回の自体を通じて、「世の中」が以外と脆いことに気づいてしまいました。この「脆さ」に気づいてしまった作者は、「世の中」をこれまでと同じ目で見る事はもはや出来ないのです。
 「世の中」も変わりますが、それ以上に人間の内面もまた変化していくのです。


 さて、長いこと「青い光」をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。この連作がある事件を「五七五七七」の形で説明しただけ、という凡作にならなかったのにはいくつか理由があります。
 その一つとしては、作者がある状況を上から眺める「神の視線」を完全に捨て、「市井の一市民」としての体験のみを歌にしたところが大きいでしょう。「原子力」というもの自体について作者が価値判断を「明確に」示していないことに不満な人もいるでしょうが、僕はこれで正解だと思います。
 どうしても「原子力」というテーマは政治的な争いのマトになりやすく、ひとたびそういった争いに巻き込まれると、作品自体を純粋に評価してもらうということが難しくなってしまうからです。それに、ある程度読解力のある人なら、作者がこの事故とそれを招いたものについてどのように思っているかはきちんと読み取れると思います。

 田中さんは言葉選びが端正だし、「短歌でなにを描くべきか」ということを常に考えている歌人です。もう少し評価されてもいい人だと僕は思ってます。

 「短歌往来」という雑誌の十月号に、今年宮崎県を襲った口蹄疫に翻弄される人々を描いた「いのちー口蹄疫風聞書」と題された三十三首の連作が掲載されています。
作者は笹師範も尊敬する宮崎在住の歌人・伊藤一彦さんです。さすがに宮崎という土地の風土を知り尽くしている人だけあって、有無を言わせぬ迫力を持っています。
 しかしながら、


・地区内の全頭殺処分本当にやむを得ざりしか 一二六〇〇〇頭

・こと過ぎてすべてを分りゐしごとき論評をせり痛み知らぬは



 このような作者の「批判精神」が直裁に出た作品よりも、


・報道はされず 寄り添ひ仲間なる牛の涎を舐めやりし牛

・石灰は雪のごとしも埋葬にあらぬ埋却の巨大なる穴

・緑燃ゆるどこにウイルスひそめりや 牧水文学館も休館



 といった、「事態のディティール」を描いた作品により強く惹かれるのは僕だけでしょうか?

今回はここまで。それでは、またお会いしましょう
posted by www.sasatanka.com at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 秀歌鑑賞(by・斉藤真伸) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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