桂三枝を横目で見ながら
「バレンタイン・キッス」
を口ずさんでいる笹師範です。
佐野元春風か!
ということで、
大変お待たせしました!
どうしてもこういうボランティア仕事(作業に丸2日かかります)は
後回しになってしまいます。
ご了承ください。
今回のお題「一(1)」はどうでしたか?
いつもに比べると低調だったね……。
採れない歌が多かったです。
そうでしたか。
今回1首も採られなかった人は、
歌にする前に、
この発想・表現は本当におもしろいだろうか?
歌にするべき内容だろうか?
ということを自問自答してほしいです。
あと、なるべく
つくってから一晩は寝かせましょう。
なるほど。
客観的に見るためですね。
今日は、みなさんにとって
良い刺激になりそうな歌をご紹介します。
有名人のみなさんがつくった短歌です。
・出席を採り始めたら顔曇る一学期とは名字が違い
(鈴木おさむ)
・合唱コン リンダリンダを歌ったが みんなでハモるなんかキモイね
(鈴木おさむ)
・マドンナのブルマ見つけし更衣室 嗅ぎたる香り雨の野良犬
(ピエール瀧)
『鈴木おさむの胸キュン短歌』(ぴあ)より
どの歌も狙いがはっきりしているところが良いですね。
短歌の場合、あまりはっきりしすぎていてもいけないのですが。
表現の粗さを差し引いても
おもしろい歌だと思います。
鈴木おさむさんのような凄い人が
短歌にこだわってくれているというのは、
うれしいことです。
・プールの日替えの下着を入れ忘れ 帰りの私マリア・シャラポワ
(眞鍋かをり)
『サイゾ−』2005年10月号
〜笹公人VS眞鍋かをり 対談〜より
これも名作ですよね。
・細いという漢字入ってる名字の人ハードル上がって皆デブに見える
(中山功太)
・ヤンキーが上のヤンキーに電話して上のヤンキーがヤクザに電話
・カニの殻からカニの身をほじる器具 パッと見ギリシャの兵士の武器だ
『中山功太ネタ全集』(ワニブックス)より
さすがはR−1チャンピオン。
うちのブログでも優秀作品レベルです。
みなさん即興にも関わらず
こんなに魅力的な歌をつくれてしまうのだから器用ですよね。
常に気の利いたコメントを求められる環境に
置かれているからでしょうか、
短歌にする前の段階での発想や
詩の核となる部分(「狙い」ともいえます)がしっかりしています。
さすが有名になるだけはあります。
彼らは「だから何なの?」と言われるような歌はつくりません。
そのあたりぜひ見習ってほしいです。
こういう人たちがもし短歌の「型」を身につけて、
本気で短歌に打ち込んだとしたら、
ぬるま湯に安住している歌人たちにとって
脅威的な存在となるでしょう。
まぁ、打ち込まないだろうけど……。
最後に
別格の谷川俊太郎さんの短歌をご紹介します。
(『文藝』での、谷川さんと穂村弘さんとの対談の中で紹介されていました)
・建物は実にかすかに揺れているそのことだけに気がついている
(谷川俊太郎)
・本棚にプランクトンの本があるこの一刻は無へと近づく
・午後四時の机の上に匙がある嬰児の声が庭に聞こえる
・枝枝も雲も私もハイドンも時の白紙に刷られる版画
・ほほえみに私自身も気づかない落ちた林檎が腐りはじめる
『詩を書く』谷川俊太郎・著より
凄いですね!
谷川さんの歌は、
短歌としてどうかという次元を超えていて、
明らかに何かが違っています。
天才のオーラがプンプンしている、
とても魅力的な短歌ですね。
他に、有名人がつくったおもしろい短歌をご存知でしたら、
ぜひ教えてください。
わが笹短歌ドットコムの常連投稿者である
ホラー作家の桐生祐狩(深森未青)さんも、
すでに余技の範疇を超えた歌をものにされています。
良い刺激になりました!
やる気が出ます!
でしょ。
そんなわけで、
1首だけでもいいので、
おっ、これは!と読者を唸らせるような歌をひねり出してほしいです。
みなさんにならできるはずです。
遊びだからこそ真剣にやりましょうぞ!!
武士(もののふ)か!
選歌とは「無言の批評」です。
採られた歌よりもむしろ
採られなかった歌に注目してください。
どこがいけなかったのかをよく考えてほしいです。
その際、
この「チェック表」
が役に立つと思うので、
ぜひ活用してください!
では、総評にまいります!
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まずは、高松紗都子さんです。
・一限を終えた窓辺に満ちてくる夏ゆるぎなくプールはひかる
(高松紗都子)
・アイドルが容疑者となる一刹那ガトーショコラは黒く砕けて
・ひなた道に出れば温もる両のもも一人の午後も寂しくはない
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・一年のはじめに誓う遠き窓ココアで十の指を温めつ
(鯨井五香)
・花冷えの待合室に集まりし一人ひとりが女を生きる
・銀色の降る真夜中に一橋大学前でだまってしまう
どの歌もイメージが浮かんできて、
よかったです。
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・木枯らしが飛び出しそうな本棚に一冊の春を差し込む
(富田林薫)
ポエジーがあって、
良い歌です。
・凍えそうなひとの手を取って一杯のホットココアに導く
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・バロム・1 二人の進路決まるとき怪人たちは静かに消える
(蜂谷希一)
うまいね。
しかし、18歳の青年が
昭和47年に放映された「超人バロム・1」
を詠むとは渋い!
・一月のサンタクロース 父さんが消える前の日もらった時計
蜂谷さん、受験合格おめでとう!
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・制服に着替えるために地下へ行き医療事務の一日が始まる
(イマイ)
・画面には日(ひ)に一回のデパス錠眠れぬ夜をわたしは知らない
・最後まで数字であらわされている<死後処置セット>1と入力
・0食が数日続き1食へ 若草色の項目を見る
・北館は一直線に伸びていて小春日和のひかりは遠い
ますます上手になりましたねぇ。
結社のチカラ?!
2首目が特によかったです。
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・一度きりじゃない人生 なら今はセックスよりも手をつなぎたい
(佐々木優)
・一生に一度の恋は13時発ののぞみが置き去りにして
・神様の仕打ちについてお話をしよう 一人でたつ銀杏の木
謎めいていてよかったです。
・初雪が哂ってやがるから 逃げた 君が見えない街の一月
・青春は深夜一時の暗闇とビタースイートサンバとともに
時代のムードがよく出ています。
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・ちょうどよく煮えたおでんに竹串がなくてお箸の一本でさす
(岡本雅哉)
・手放され倒れて弾む一輪車みたいに妻は酔ってベッドに
・文庫本の表紙のかすかな爪の跡は一筆書きのさよならでした
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・ひとまはり耳拭きくれし美容師よ貴方に言へる秘密がほしい
(深森未青)
・昭和五年発行「科学アムス」が記述する化石の群れの八紘一宇
・裏階段走り闇抜け幕裏にひとり震へるみんなのあなた
・卵巣をひとつ無くして艶めけるあなたとゆけば菖蒲(アイリス)が濃し
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・一本の丸太が置かれコロンブスの船が造られ始めた朝(あした)
(船山登)
・持ち運ぶのに弁当一個ぶんの体力が要る重い弁当
・俺の名が一字違っていたことは気にしていない合格通知
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・曲がり角ひとつ間違えたぐらいで自由になってしまうね、東京。
(高橋徹平)
「迷子」を「自由」と
言い換えているところがよかったです。
こういうちょっとした工夫が短歌の醍醐味です。
・口うるさい母の電話が切れたあと余韻がつつむ僕とワンルーム
・1本の鉛筆ころがる放課後の机のひだまり 君いるようで
・一等のない徒競走をはしらされ今度は草食系と呼ばれる
時代をとらえていて鋭いです。
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・待っている 世界を一新してくれる大きいひとを幹にもたれて
(虫武一俊)
・ただ一度転んだことをわけにしてお前は胸をいつまでせびる
・一瞬の光の連鎖 それぞれに三年分のアルバムを持ち
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・1度でも「ジャイアンシチュー」が喰いたいと思った俺は君と暮らせる
(104hero)
優れた「ドラえもん短歌」です。
・一年(ひととせの)後(のち)に聞きたる妻の屁に真の夫婦(めおと)らしさ漂う
・一時間待っても来ないあの人が知らない男と腕を組んでた
ちょっとベタだけど、
よかったです。
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・まっすぐな線はすべてのはじまりになって半紙を横切っていく
(小野伊都子)
・一日の途中で名字が新しくなって祝福のまんなかにいる
・ひとりからふたりになった朝のこと トトロの時計はみんな知ってる
・一段目登り始める勇気だけください あとは自分で行ける
・七ならべ一人で先に抜けたのは祖母 静かなる笑みを残して
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・一枚の白いタオルで拭くだけで忘れるような雨そして恋
(とおやまりん)
・砂浜に一って描いてあたらしい朝の地平を手に入れている
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・『一太郎』廃れ『WORD』が支配して思考がMS明朝になる
(松木 秀)
・一万円札を両替するときに二千円札五枚で出すな
・背後霊普通の人は一人だが高崎くんは霊にモテモテ
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・一齊に飛び立つ鳩の眞ん中にただ清らかな君の眼がある
(酒井景二朗)
・アイデアを一蹴されて歸る路の夕日が美しいのは何故だ
・朝早く一休さんが蹴倒したお地藏樣が微笑んでゐる
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・ていねいに型抜くジンジャーマンクッキーもうひとり子を産みたいけれど
(てこな)
・水筒の底のしずくは一晩でかわかなかった 君が恋しい
・ワンランク上の女になれたのか恋手放して〈マイ箸〉を持つ
・中一のわれの丸文字かけてゆくエリマキトカゲのノートひらけば
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・ひと掬い砂加ふれば築き来し城崩るるを知りゐて已(や)まず
(アスター)
・不夜城のひかり届かぬ片隅で彼はひとりの街娼となる
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・真冬日のボルシチがもう冷たくて今夜僕らは一人で眠る
(ミボツダマ)
・一瞬の光の中で僕たちは息をしていた 世界は巡る
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・骨折が一番恐い年なので今年目標下降修正
(おはぎ)
なるほど。
・一枚で事足りるのにコルセット春夏冬とプレミアが付く
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・プリンセスプリンプリンのサイコロのように一しかない通知表
(あんまさ)
・ボーイズラブを書いてみようか「一番はキミしかいない」というタイトルの
・武将好きなり山内一豊に滝川一益稲葉一鉄
・なんというか「一人」と「独り」ほど違うあなたは前者わたしは後者
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・「一番」とTシャツの胸に書かれたる幼い頃の強きアメリカ
(広瀬智深)
外人がよく着ていた「一番」Tシャツ、
最近はあまり見かけないですね。
ハルク・ホーガンを詠んだ歌かもしれませんが。
・この顔は只者じゃないとわれ思(も)いし最初の人は坂本龍一
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・観覧車一周の間に貴方から感染(うつ)されていた高所恐怖症
(たみ)
あるかも。
・1月は最も自信の持てぬ月 英語で言う時その発音に
・DSのタッチペンさと歌うかな平成の子はすうじの1を
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・観覧車から見下ろす街の夜景かな一期一会と言うは易きも
(佐々一竹)
・冬晴れが背中をそっと暖める一陽来復願う朝なり
・幾重にも衣裳整え舞台へと佐々一竹を演じきるため
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・失恋後自分探しの旅に出た友の土産は一六タルト
(ユーリーボ)
松山に行ってたのでしょうか。
・街角の洋菓子店の決めゼリフ「ロールケーキは一本勝負」
・今の子にあこがれの人を聞いてみたイチロー5人にマツイは1人
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・1×1を延々繰り返すような毎日 明日も続く
(人間失格)
・イチローを一郎と読むその時はスターもやはり平凡な人
・一日を無駄に過ごすを悔やむのに一年ばかり無駄に過ごしぬ
・一時過ぎ鬱々とするこの時に短歌があって良かったと思う
どれも共感を呼ぶ歌です。
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・『週刊バベル』ふろくの塔の完成の一歩手前で廃刊となる
(魚虎)
・J1に昇格するより難しい友達からの彼氏昇格
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・「1番じゃなくてもいい」と2番目のつもりの君は11番目
(伊藤夏人)
・何もかもリセットされる訳じゃない罪はどこかに一月一日
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・真夜中にひとりでかじるチョコチップクッキーみたく幸福な恋
(キタパラアサメ)
・ひとりではできないことがわたしにはたくさんあって、たとえば愛とか
・一日は日本全国映画の日なのでだれかとデートがしたい
・ひとりっこだからわがままなんじゃなくほんとはみんなさみしいんだよ
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・丑三つに一つ目小僧の訪(と)ふといふ少女の父に熟柿の匂ひ
(山城秀之)
・一つ家の鬼女を産みたる母御前(ははごぜ)の手帖に赤き手形のありぬ
・亡き耳で何を聞くやら芳一の消えぬ経文微光を放つ
・この謎はとけたとひとりごちながら去りゆく君の名は金田一
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・首に巻くネッカチーフは一文字隼人を知らぬ子どもらのため
(中村成志)
・からからのはだか畑にむく鳥が百羽蠢く こんなに一人
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・一月のヤル気のままでお花見を迎えることが今年の課題
(わだたかし)
・もうこれが最後の恋になるだろう 二十一回目の初恋を
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・一番になれないぼくは名前にも「二」の文字が付く長男なのに
(みうらしんじ)
・二番目に好きだったのに追憶の底で一番きらめくあなた
・一首だけ誰もが知っている歌を詠めないものか狂わぬうちに
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・さもなくば一等星の傍らで見えずとも在る星であれかし
(穂ノ木芽央)
・誰からも省みられぬその隙にまた今日一度きりの落陽
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・月曜の一時限目の数学はイニシャルトークの手紙が回る
(憂太郎)
・1Fの1年2組の廊下側だけが圏外と表示されたり
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・二歳児が涙でにらむこの時を一番古い記憶にするなよ
(そう蛸)
・一時間の値打ちが違うといいながら二次会にまで来んなお前は
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・年の瀬のキムタクのうた 一番になれなくなった言い訳としての
(しまやまひかる)
・「好きだから」なんじゃなくって「恐いから」だったんだね、あの「一緒に」って
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・雲ひとつない突き抜けた青空に何しに出たか忘れてしまう
(あげはた)
・君が引く一点鎖線のそちらがわ僕には壁は見えないけれど
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・一番に憧れながら目の前の試練をいつも塗りつぶしてた
(ひいらぎ)
・学年で一番取った四月から転落してゆく三年間で
・どうせなら誰かにとって一番になりたくてまだ走り続ける
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☆1首でもええじゃないか!!劇場☆
・けふもまたマクドナルドにぬばたまの牛の一部を食ひたりわれは
(はづき生)
・僕達はシーズン?のままでいい。再放送も録画もしない。
(貝柱ひとみ)
・一生(ひとよ)にて一度きりのわがままに 来て欲しいのと言えばよかった
(おおにしあやこ)
・かなしみは娘が書いた年賀状「大人になった」という一節
(西畠勇氣)
・船の一番先でタイタニックの真似しようぜと背後霊が言う
(風紋)
・途切れない言葉をつなぐ一番星には気づかないふりをしたまま
(はせがわゆづ)
・一晩中母は何かを探してる 通帳、カード、亡夫(つま)の面影
(山口ヤスヨ)
・怖いのは一人になることではなくて一人の日々に慣れてゆくこと
(小林ちい)
・こまごまと嘘を隠してふたりとも1回だけ死ぬんだろうなあ
(わたつみ)
・最初から言うつもりだったいろいろを言えず一言ごめんと言った
(滝沢勇一)
・黄昏にカレーの匂いただよいて一番星が光る「おかえり」
(佐井永)
・一礼の角度が揃う開店にシャッターの音響き合う朝
(猫丘ひこ乃)
笹井宏之さんへ
・一生をかけて傾く瓶がある クロロホルムに春のさざ波
(瀧口康嗣)
・まなこふたつ持ちたるわれの心根(こころね)を一つ目小僧がじっとみており
(かわら)
・川の字になって眠るの夢だけど まだまだ今は1のままで
(ムラサキ・ピープル)
・階段を一段飛ばしで駆け下りた君の背中を今も追ってる
(コーヒーメイカー)
・極真に道場破りしに行って治療費として一万貰う
(MC・E)
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あきえもんさんです。
・知らぬ間にお昼の森田一義に慣れたのだから宇宙人もきっと
(あきえもん)
・正一に票は一つも入らずに生まれ持っての六票を守る
なるほど、おもしろい。
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鶴太屋さんです。
・デンドロビウム花咲くとみて蟾蜍(ひき)啼けり一陣の風身籠りゐしか
(鶴太屋)
・青葉寒 熊の眉間に一撃の銃(つつ)透きとほり水無月の水
・さくらばな一花(いちげ)氷れる夢の外溝(どぶ)に映るはネオンの街か
・一つ餅火鉢にふくれつつありぬわが窓透かせば濁世の灯(ほ)明り
・絶望の火の一滴(ひとしづく)胸に咲き来歴問へば砂はく蜆(しじみ)
・詩としての抒情装置は肯(うべな)へど水鶏(くひな)一羽も白く飛ばざる
・メタセコイアの一樹陽(ひ)の色真夏日に汗にじむ地(つち)白線ぐいと
・くろがねのにほひ流れて一閃の冬雷されば霙(みぞ)れてゐたり
・第一志望「血みどろ臓物ハイスクール」の少女吐瀉して時じくの胃痛
・海阪(うなさか)に一つ火の玉拝(をろが)みて濁世の穢れ美しく過ぐる
・碧落を支へし一日(ひとひ)の無聊なり湯舟の檸檬足もて沈め
・幽霊桜のこぬれに招く手が一つ蛇目傘(じやのめ)ぞ差せば黙して通る
・一番星枯木にかかるたそがれのあはれほろ酔ひ肝(かん)透きとほる
・桐一葉秋に揺れゐる望郷のこころ惨たり眼(め)に降るわくら葉
・どの男も一人オートバイ疾駆せり揮発油かをれるアデン・アラビア
・冬の果(み)の林檎にナイフ喰ひこませ一人(いちにん)の愛滅び去る見し
・野兎の血を垂らしつつ樟の樹の一眼(いちがん)薄(うす)う感じつつある
・栗鼠の血の麺麭(パン)に散るとき運河ゆく船一艘のなまぐさき火事
・『ロリータ』に一輪の押し花 傘をもて花を薙げども密林の孤独
・鯨カツの一切れ口に運びつつ思(も)ふ海のシェパードこそ狂犬か
鶴太屋さんは、
なんといっても自分の世界を持っているところが強いです。
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異能兄弟さんです。
・<1週間おためしセット>のサプリ飲み1週間だけ健康になる
(異能兄弟)
・顔半分マスクで隠れていてもすぐ誰だかわかる小沢一郎
・ナンバー1よりオンリー1って言われても乙女はカロリー0を求める
・<一見様大歓迎>と墓石に刻んで祖父は永久(とわ)に眠れり
・つぶやきが140字におさまらぬ男ブツブツ街をさまよう
・「独り言つぶやく奴に近づくな!」春一番が少女に告げる
・一青窈気取りで唄う恋人のブーツが臭うカラオケボックス
・吸引をされゆく脂肪一キロの余分にも五分の魂はある
・有名になる日のために取っておく1、1、1……の並ぶ通知簿
ヤンキー自慢?
・一卵性双生児の姉妹ねがえりを同時にうてば間延びする夜
・喜びは小匙3杯、悲しみは大匙1杯の人生が良い
駄作もありましたが、
殿堂入り投稿者の貫禄を見せつけてくれました。
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お疲れ様でした!
では、優秀作品発表をお楽しみに!
よろしく哀愁☆