2010年10月17日

鶴太屋劇場 第28回

神の天衣

作・鶴太屋


神神の黄昏溶けゆく白夜なり平岩紙の瞳(め)に澄むオーロラ



『フィンランディア』響く北の地孤(ひと)りゆく神神の愛が謐(しづ)かに零(ふ)れば



草いきれに噎せる夏野が眼にあれば神の天衣(てんね)の眩(まばゆ)きばかり



主よ浄められし今宵はオリーヴのあぶらに映る月のカデンツァ



主よ雪の道に行きなずむわれなれば蝋燭くはへし痩せ犬の飢ゑ



主よけふも麺麭(パン)を齧れり願はくば鹹(から)きなみだの泉に浸し



ウェブ司る神はあらねど「天安門」ググれば五百万の魂



神の留守何し莨の火はかをる罪なる夜にながらふを許せ



タイトルと選・笹公人

お題「神」
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