2009年06月25日

鶴太屋劇場 第22回

ふるさとの味

作・鶴太屋


はまぐりのしぐれ煮舌を過ぐるとき未生のわれをたまらなく恋ひき


たけのこの木の芽和へ食ふゆふまぐれ昔のごとく蝌蚪生(あ)れにける


うちむらさき割く一閃の断崖(きりぎし)をけふは離(か)れたりこころの夏


茜濃き夏ゆふぐれの冷めゆきて煙霧のごとき胃のところてん


冬の海あんこう鍋を惜しみてはまた注(つ)ぐ酒の杯の青菊


春菊のほろ苦かるを食ひにけり青鈍(あをにび)色のさやけき弥勒


蕗味噌の香にぞ噎(むせ)ぶは我ならずふるさととは杳(とほ)き煉獄


若き日の山椒もみづる晩秋(をそあき)をうな丼熱き舌に崩るる



タイトルと選・笹 公人

お題「食べ物」
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