2008年05月24日

かんなのうた 第1回

夜の長さを

作・かんな


銭湯へ行くたび父が持っていた古びてあせた手ぬぐいの赤 


今朝ぼくを濡らした雨が薄暗い風呂の中まで追いかけてくる


もう同じ湯船に浸かることのない人へと返す錆びた合鍵


本棚の温泉雑誌の背表紙は色あせ君は戻ってこない


冷えきったユニットバスの床を踏む、夜の長さを確かめている



タイトルと選・笹公人

お題「湯・風呂・温泉」
posted by www.sasatanka.com at 03:11| Comment(3) | TrackBack(0) | かんなのうた | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
かんなさん、コーナー獲得おめでとうございます。<br />
ぼくはいつもかんなさんの投稿歌楽しみにしています。<br />
殿堂入りになれば何首でも投稿していいので、期待しています。
Posted by 鶴太屋 at 2008年05月24日 18:32
鶴太屋さま<br />
ありがとうございます!<br />
私もいつも鶴太屋さんの素敵な短歌楽しみです。とても刺激になります。<br />
<br />
コーナーをプレッシャーに感じず楽しく詠んでいきたいと思っています。これからもよろしくお願いいたします。
Posted by かんな at 2008年05月25日 14:43
遅ればせながら・・・かんなさま、コーナー獲得おめでとうございます!私も鶴太屋さま同様、かんなさまの歌毎回楽しく、興味深く拝読させて頂いております。これからもよろしくお願い致します。
Posted by 松本響 at 2008年06月14日 00:06
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック