
まだまだ暑いですね。
まずは、最近あったどうでもニシティ(どうでもいいシンクロニシティ)の話を。


カブトムシ(メス)だと思いこんでて、
周囲の人にもそう説明してたんだけど、
そんなある日、近所を歩いていたら
カブトムシのメスが道端を歩いてたんだよ。

そりゃ縁起がいいですね!

で、「これは神の使いや!」とか思って、
捕まえて飼うことにしたんだけど、
twitterにもその話を書き込んで
興奮してたんだよ。


昆虫博士でもある柳瀬博一さん(日経BP)から
『連句遊戯』の装丁について、
「スカラベ(フンコロガシ)が可愛い!」
と言われて、
はじめてあれがスカラベであることに気づいたんだよね……。

連句にスカラベの句が出てくるから、そのオマージュですよ。

いろんな人にしたり顔で説明してたからね。
鶴太屋さんにも突っ込まれたけど。


野口英世と加藤芳郎くらい似てるでしょ?


松田聖子の「スウィート・メモリーズ」の出だしくらい似てるでしょ?

曲はやめましょうよ。

真如海上人の即身仏くらい似てるでしょ?

逆に見分けつく奴は、どんな即身仏マニアだよ!



2年前の作品にこんなのがあるけど。
ゴミ屋敷のゴミの隙間から立ちのぼるひかりの底に座(いま)す重千代 (笹 公人)
遊星ハグルマ装置「とんちの国」2008年7月発表より


当然こうなります。
即身仏
じゃなくて、
虫
です!!
____________________
<笹公人師範による模範短歌>
まるまると太ったヤブ蚊飛んできてガダルカナルからきたと囁く
指切りの指のほどけるつかのまに約束蜂の針がきらめく
土産屋の少女としばし見つめたる海をふちどる夜光虫の灯
カブト虫の幼虫底に沈ませたマサイコーヒーお替わり自由
軒下で裸電球呑みくだすナショナルオオミミズをこのごろ見ない
_____________________
短歌ができたら、
この記事のコメント欄から投稿して下さい。
※投稿の際にはメールアドレスをお忘れなく。
記入が無いと優秀作に選ばれても賞品をお送り出来ない場合があります。
(メールアドレスはブログページには反映されませんので、安心して記入して下さい。)
では、もう一度基本的なことを確認してみましょう。
【笹流の理想短歌基準】
単なる説明に終わっていたり、当たり前の発想のものは、
人を感動させるどころか印象にさえ残りません。
表現に工夫をしましょう。そして、心を込めましょう。
読んだ時に心にジーンとくるようなものが詩であり、良い「短歌」です。
迷った時は、この
「チェック表」
を参考にしてみてください。
書けなくて困った時は、
「短歌の型」についての記事
を読んでみてください。
_________________
投稿数は、1人につき5首までとさせて頂きます。
締め切りは、
9月12日(日)いっぱいまでとさせて頂きます。
__________________


蝶・虫籠・昆虫図鑑・蚊取り線香・虫けら・ゴキブリ・蟯虫検査・サナダムシ・etc……
ほんとに山ほどあるので、楽しく作ってみてください!



<br />
虫かごはトランペットの少年が飛んで火に入りジャズの帝王<br />
<br />
新しい白物家電並べればあらわれるのか白いゴキブリ<br />
<br />
触るな!と派手な色した毒虫の図鑑ひらけば青春時代<br />
<br />
ひからびたミミズをみたら思い出す盛り上げ役で終えた合コン
<br />
とりあえず時事ネタで1首失礼します。
<br />
標本箱はまるで棺桶虫たちの火葬の国で華麗な死体<br />
<br />
虫籠に蝉三十匹詰め込んだ声にならない叫びもある街<br />
<br />
玉虫厨子羽毟り取られた玉虫の七色の霊集える夜更け<br />
<br />
竹虫籠を組み立てていく職人の手に憧れた少年期かも
<br />
オードリー・ヘップバーンの顔面に蝿の止まりし雨だれの部屋<br />
<br />
<br />
<br />
とりあえず二首です。
<br />
妊娠し夜も休まず飛び回る母蚊がくれた愛がかゆくて<br />
<br />
思い出を捨てた心は藪の中隠れて鳴いたエンマコオロギ<br />
<br />
満腹とごろ寝の代わりに手に入れたコメツキバッタの切ない手足<br />
<br />
起動戦士ガンダムSEED DESTINY SUIT CDにもムシがある
<br />
とりあえず1首です。宜しくお願いします。
<br />
はじめまして、一首投稿させていただきます
<br />
二首目です
<br />
三首目です
玄関で「奴」の寝床に足を入れひとり舞踏のインプロビゼーション<br />
葬儀屋のドライアイスの不手際に冷却剤とキンチョール集める<br />
ピーカンの路上にのたうつミミズあり帰る頃にはいないことには<br />
OLが蝉の抜け殻ミキサーにかけてふりかけ上司に降り舞う
<br />
毛だらけの蛾の羽ばたきを思はせる音を響かせ去りゆく單車<br />
<br />
ほんたうにいやなよのなかになつたねと蟻つぶしつつちいちやんが言ふ<br />
<br />
しどけなくつぶれた蝉をまたいだら向かひの屋根に秋が來てゐる<br />
<br />
太陽に傷つけられた子の夢は尺取蟲で測れるぐらゐ<br />
<br />
鱗粉を吹いた女をかき分けてラーメン屋へと急ぐ黄昏
<br />
1.秋来ぬと木陰伸びたる穴ぐらで腹筋鍛錬はじめたる蝉<br />
2.化学戦の緊張嵩じ怯える蚊ロール線香の自爆テロです<br />
3.脚長の蜂をくわえて吾睨み大オニヤンマは白亜紀に去りぬ<br />
4.ギョウチュウにカイチュウしかりサナダムシみんな消えたね青洟とともに<br />
5.木の蜜の罠にはまりて脳を病み筋強剛となりし兜虫
<br />
子供には言えないヒミツ 首をもぐそのバッタこそ仮面ライダー<br />
<br />
配給のショートケーキに一列で並び続ける蟻の行列<br />
<br />
肌寒い毛布ばかりの廃棄物処理場にいるアゲハの蛹<br />
<br />
のののののつつつつつつつへへへへへ みみずがみんなひからびている<br />
<br />
どうにも体調がすぐれず、不登校児になってしまい申し訳ございません。よろしくお願いします。
<br />
<br />
知らぬ間に白蟻の様に財産を食い潰した妻に三行半を<br />
<br />
<br />
触覚を毟り取られた蟻ごとく母星へ帰れぬ宇宙人かも<br />
<br />
<br />
自殺した男の中のサナダムシ宿主間違えたと叫んでいるかも<br />
<br />
<br />
ダンゴムシ食ったあとに佐々木孫悟空正露丸を飲んでいるかも
前回、自分の名前を間違えておくってしまいました。申し訳ございませんでした。<br />
<br />
・ほくろさえ小さな虫に見えてくる。あなたの不在はそーいうことだ。<br />
・ゲジ眉の存在嫌う友人はゲジゲジの足の数を知らない<br />
・今さらと思ってみても言ってみる。アリが10匹、パパママお姉<br />
・なれるならきみ専用のひっつき虫 枕を濡らす夜を終えたい<br />
<br />
よろしくお願いいたします。
<br />
・一匹も殺せなかったこの夏は油虫さえ猛暑にやられ<br />
<br />
・悪い虫付かない様に箱に入れ大事に育つ金食い虫は<br />
<br />
・腹の虫収まりつかずどないしょ部屋の鍵付け財布を落とす<br />
<br />
・疳の虫チクチク針で退治して夜泣き治まり夫婦円満<br />
<br />
(赤子のカンノ虫を針治療をする事です、痛くありません)<br />
<br />
よろしくお願いいたします。
<br />
・水滴がおちる感覚ほっとくと膝までのぼってきてる蟻さん<br />
<br />
・阿佐ヶ谷で乗車してきたミツバチがくつろぎにわかにお祭り騒ぎ<br />
<br />
・我はもう見ることのない景色たちきれいでしたか琥珀の羽虫<br />
<br />
・ああ蝉よ死にゆくまえにわたくしがこころ欲しがるさまをごらんよ<br />
<br />
以上四首です。よろしくおねがいします。
<br />
四首目です
虫の短歌を…と考えていたせいなのか、職場の裏口に芋虫が大量発生したり、ムカデがあらわれたり、特大ゴキが出たりと毎日どうでもニシティを実感することが出来ました(笑)。<br />
以下5首です。宜しくお願い致します。<br />
<br />
<br />
平和への祈りむなしくカマキリは両手を合わせ戦うばかり<br />
<br />
バタフライナイフ操る少年の手の傷よりも心的外傷(トラウマ)深し<br />
<br />
超後期高齢者なお生存し謄本の紙魚ミイラとなりぬ<br />
<br />
<本歌どり二首><br />
<br />
虫の眼に見られいるときおさなごの心に宿るファーブル博士<br />
<br />
唯一の積極として葬列を見守るごとしオハグロトンボ
<br />
塗り椀のごとき甲虫壁を這ふ誰に許しを乞へば可いのか<br />
<br />
瑠璃色の羽の隣に並ばむと標本箱を百足這ひずり
<br />
行人よ何処(いづこ)の朝の陽を浴びるこの渦巻が燃えつきるころ
<br />
誰だって人に言えない過去がある蟻を水責めにしたことなど
<br />
幾億の砂粒かいた家に住む母への土産は新種の昆虫<br />
<br />
革命や輪廻転生アセッション旋毛虫の夢を見る日々<br />
<br />
色褪せた印字の横にかなぶんの死骸が並ぶ木戸の商店<br />
<br />
こおろぎを捕らえたときの子の笑顔トカゲ好き一家今日も大猟<br />
<br />
以上5首ですよろしくお願いします。
<br />
鬼ヤンマみぎ・ひだりゆく上空に太古の風を守るがごとく<br />
<br />
イソップのやさしいアリになれなくてぴしゃりと冬に打つキリギリス<br />
<br />
過ぎし日の小さき殺生裁くごと我に向きいる閻魔コオロギ<br />
<br />
明後日を明日の明日という子にもセミの儚さ伝わりており<br />
<br />
以上5首で、よろしくお願いします。
<br />
名も知らぬ虫が畳を這って来て捨てゼリフなど吐いて行ったが<br />
<br />
確かだと思えるものは夏の日に虫の知らせもなく消えてゆき<br />
<br />
キモイって理由ひとつでつぶされて生まれ変わった俺 カブトムシ<br />
<br />
夏だった季節は逝って仰向けに転がるだけの蝉ヌードたち<br />
<br />
<br />
よろしくお願いいたします。
<br />
・玄関に昭和の頃から置いてあるフラワーロックに集うミツバチ<br />
<br />
・名勝地「ゲンジボタルの里」を見るヘイケボタルの涙がキラリ<br />
<br />
・昆虫に○○(まるまる)モドキと名を付けて「偽物じゃないか!」と怒る人間<br />
<br />
・駆除剤に耐性持ったシロアリがスカイツリーを崩し落とす日<br />
<br />
以上5首です。よろしくお願いします。
<br />
これが最後です<br />
選考頑張ってください
<br />
小春日和のひとつ雀蛾ただよへる天金の書は神のあそび場<br />
<br />
くろがねの爆撃機去り蝉にぎり潰しし香の青くさき香なるや<br />
<br />
蟋蟀の肢冷えてゐる夜の秋あふるれとこそ水楢の実零(ふ)れ<br />
<br />
世界の秋の薄羽蜉蝣墜ちゆけばたまかぎる命引き攣るばかり<br />
<br />
影差せる荒野のすゑにマシュマロのおほぢがふぐり待てり雲雀を<br />
<br />
枯蟷螂野ずゑの菊に耿耿と永遠(とは)を凝視めて死を憶ひ出す今<br />
<br />
虻逐へる牛のしつぽの夏来たり干し草の香のスカラベ・サクレ<br />
<br />
夏蝶は墓標を越えて翔びゆけば森の扉(と)に凭る胸痛きまで<br />
<br />
黒揚羽谿深くこそ揺らめけれ銃(つつ)の音鳴れば木霊は速く
<br />
世界の秋の薄羽蜉蝣墜ちゆけばたまかぎる命引き攣るばかり<br />
↓<br />
世界の秋の薄羽蜉蝣墜ちゆけばたまきはる命引き攣るばかり
<br />
薔薇十字會の跡地といふ場所に光る蛹がいくつもいくつも<br />
<br />
透明な巨大水黽(あめんぼ)あらはれて消えたロプ・ノール湖の水面に<br />
<br />
斑猫(はんめう)をさしむけられたあの日から毛拔き迄もが怖くてならない<br />
<br />
ラフレシアに噛みつく蟲の數々を集めて作る 囘春藥を
<br />
(ポルコ・ロッソ 豚人間 紅の豚)
<br />
革命や輪廻転生アセンション旋毛虫の夢を見る日々
<br />
<br />
達人を気取って箸でつかむフリ つかんだハエに焦る素人<br />
<br />
あの夏の籠を眺めた想い出に弔いをした記憶だけない<br />
<br />
蜘蛛を見て殺さずにおきいつの日か救いの糸が垂れるのを待つ<br />
<br />
働いて小突かれ倒れまた歩く蟻の悲哀を子供は知らぬ<br />
<br />
ぶんぶんと辺りを虫が飛ぶ俺はもしかしてもう死んでるのかも<br />
<br />
<br />
以上になります。よろしくお願いいたします。
<br />
何ひとつあきらめることはないのだと気づいた 蝉が羽化をしている<br />
<br />
比喩にする直前までを見届けた夏蝶ひらと中空に飛ぶ<br />
<br />
虫の音と蝉の声を聞く午前五時季節の窯がかきまぜられる<br />
<br />
道端の秋に朽ちゆく蝉の羽とべなくなったものは儚い<br />
<br />
よろしくお願いします。
「虫」のお題で、小学生の頃祖母の家の庭でビニールボールで手打ち野球をしていたら屋根の上に載ってしまったので、勇気を出してはしごを登ってボールを取りに行ったら、屋根の上でアシナガバチの集団に襲われて思わず飛び降りそうになったことや、中学生のころ伸ばしていた髪に絡まったアシナガバチが脱出しようと発狂したため頭皮をボコボコに刺されたというスウィートメモリーズがたくさん蘇ってきました……蜂なんてきらいだ。<br />
<br />
と、いうわけで。<br />
今回は断固として蜂以外の題材を詠んだ、以下の5首を投稿したいと思いますので、よろしくお願いいたします。<br />
<br />
1.なーんだ?とさし出す君の手のかたちからしてきっと蛍でしょうね<br />
<br />
2.まじめです ストロー袋のいも虫にメロンソーダをたらす程度に<br />
<br />
3.自動車のフロントグラスにちょんちょんと産卵しては去るアキアカネ <br />
<br />
4.手の甲のヤブ蚊を叩くコイントス誰の生き血を吸ったでしょうか <br />
<br />
5.蟻地獄の巣穴の底に蟻たちの墓標としての集積回路
<br />
てつぺんにミンミンゼミをとまらせてヤケにはりきるトーテムポール<br />
<br />
國道をまたぐ竹節蟲(ななふし)から落ちる少女(をとめ)の涙、裂けた携帶<br />
<br />
ある街でDEVOが舞臺に上がつたら客が全員蟲だつたといふ<br />
<br />
軒先に蜂の巣下がる家見れば何か家ごと泣いてゐるやうだ
・青き日に視えぬちょうちょを追いかけて危険な崖に立っていた僕<br />
・海越えて狭きケースに蹲る甲虫(こうちゅう)たちは空夢見るや<br />
・丑三つ時すねに激痛走りたり百本足のゲリラ出没<br />
・玉虫を拾いて欅の樹にかえす緑のなかにさよなら小さく<br />
<br />
以上五首投稿します。<br />
よろしくお願いいたします。
<br />
良い虫の知らせがあってもいいだろうクラリネットのシの音が出ない<br />
<br />
ひたひたと迫りくる影まぼろしかふんころがしか雌カブトムシ<br />
<br />
蚊柱がきみの姿を真似るから夏のあの日を忘れられない<br />
<br />
ゆっくりと死へ向かいゆくキャタピラー最期におまえが好きだと言おう<br />
<br />
<br />
よろしくお願いします。
<br />
君の胸騒がす何かになりましょう もし目が覚めて蝶だったなら<br />
<br />
いつ蟲が湧いて出てきても良いような二十二歳の私のこころ<br />
<br />
<br />
よろしくお願いします。
僕の背を踏み台にした赤とんぼ喝采浴びる求愛ダンス<br />
女王蜂六角形の罠しかけ一妻多夫の濃厚な蜜<br />
<br />
連句遊戯拝読しました。三年前から川柳を詠んでいますが、短歌は始めて詠みました。よろしくお願いします。
<br />
「この球がいいね」と君が言ったのは十月十一日アンリ・ファーブル忌
<br />
どちらかの虫の立つ場に立つ人は卑怯だというふうにきまった<br />
<br />
失単位 バッタのせいにしたけれどホントはちがうコオロギのせい<br />
<br />
ゴキブリを食べられたらと思ううち夏が過ぎ去り秋が終わって<br />
<br />
その蝿は君の縁者とたしなめるもうすぐぼくもそういう事だ
<br />
ほんとうは虹に生まれて来たかった針も刺せずに息絶える虻<br />
<br />
よろしくお願いします。
<br />
ナナフシのようなる君を見失う炎天下の歩行者天国<br />
<br />
駅舎にはみの虫だけがぶら下がり何処かへ行ける切符を探す<br />
<br />
蜩の羽が舗道に落ちてきてその向こうには秋風が吹く<br />
<br />
6才の記憶の中にはさまれた紋白蝶のちぎられた羽<br />
<br />
本当は伝えたくない事だから伝書でんでん虫に託して<br />
<br />
窮屈な制服を着てもう少し蛹のふりをしたい三月<br />
<br />
おもいでを思い出せなくなり冬の虫取り網で真水を掬う<br />
<br />
そこだけに時は流れる蟻たちに夏の骸がはこばれてゆく<br />
<br />
虫かごを空っぽにした夕暮れにまだ夏の陽の匂いがのこる<br />
<br />
くもの糸で繋いだ電話 伝えたいはずの言葉がこぼれてしまう<br />
<br />
一緒にはもう歩けない行列の蟻を一匹だけ捕まえる
草原のバッタの脚が√のように願わくば少年は夏の数学者<br />
<br />
蝉時雨 取り残されたこの森の木々の隙間に手を取り合って<br />
<br />
ゆるやかに秋の日は増え夏の日の忘れてしまう昆虫標本<br />
<br />
バタフライの飛沫の記憶水のないプールの底を蝶は飛び立つ<br />
<br />
蝉の声を最後に聞いて八月は麦わら帽子の凹みのなかに<br />
<br />
<br />
よろしくお願いします。<br />
<br />
手のなかの光を放つ小宇宙寄せた額がこそばゆく笑む<br />
<br />
罵詈雑言、応声虫の復唱を数えてねむれ昨日の記憶<br />
<br />
爛熟果奪い取る手を濡らしつつおのが色に染む蝿の王の児<br />
<br />
鼻先のゲジ目ゲジ科の存在に醜(しこ)を差別する嫌悪すらなく<br />
<br />
<br />
以上、五首です。<br />
よろしくお願い致します。
(カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』より)<br />
<br />
西日さす喫煙ルームに舞う蝶のごときツケマツゲのバイト女子<br />
<br />
井の頭池のベンチで目を覚ます土曜のおれに挑むカマキリ<br />
<br />
クワガタのフィギュアを眺め恍惚とするねえちゃんを居酒屋で見た<br />
<br />
昆虫をこわがるようになることと童貞喪失とは無関係<br />
<br />
以上五首、はじめて投稿いたします。<br />
よろしくお願いいたします。
<br />
迷い込んだのがここだったばっかりに君はもうすぐ死ぬよちびクモ<br />
<br />
けんちゃんが言うの「こいつはここ押すとしょうゆ出すからしょうゆバッタな」<br />
<br />
蚤になり恋人を咬む詩があって私は私のまま君を咬む<br />
<br />
こぼれてく誰より知っていたはずの虫の名 そしてもう返らない<br />
<br />
お題を拝見してから、自分の虫に関する知識がかなり減っていたことに驚き、少し寂しくなりました。<br />
5首投稿いたします。よろしくお願いいたします。
<br />
君がヤゴならば私はビオトープ飛び立つときは鏡になるよ<br />
<br />
冬を越すてんとう虫の集まりに草間彌生の魔法を想う<br />
<br />
「這ってでも来い」と言われて飲み干したカップで笑う「はらぺこあおむし」<br />
<br />
元気かな「こおろぎ’73」は今バンバラバンバン晩夏に響く<br />
※こおろぎ’73は「こおろぎななじゅうさん」と読みます。<br />
<br />
以上5首です。<br />
どうぞよろしくお願い致します。
<br />
グラウンド・ゼロへ飛んでけ赤とんぼ宮崎駿が描くみたいに<br />
<br />
蝶々に生まれて光栄 コートニー・ラブの背中に住めるだなんて<br />
<br />
シパシパと誘蛾灯へと舞ってゆく ああ、谷啓のまばたきのごと<br />
<br />
雲梯を尺取虫が渡ってくぼくらのロスタイムの代わりに
<br />
虫喰いの穴だらけだな『わたくしの人生』というぺらぺらの古書<br />
<br />
蝉の羽むしって投げたあの蝉が夢でむしっている俺の髪<br />
<br />
*<br />
<br />
こんばんは。<br />
この夏は猛暑のせいで3キロ痩せました。<br />
暑さに慣れているはずのぼくでさえ、何度か死ぬかと思いました。<br />
短歌を詠むペースがなかなか戻ってきませんが、よろしくお願いします。
<br />
<br />
きぴきぴと聞こえる音の正体はわたしの癇癪虫が泣く声<br />
<br />
鱗粉が苦手な君が好きだからつがいの蝶を背後に放す<br />
<br />
「わたくしの仕事です」とて真夜中に開かずの扉蛾は守りたり<br />
<br />
道に落つ蜻蛉の羽に触れたなら焼き海苔みたくぱりりと割れて<br />
<br />
栗色の髪うらやんで晩秋のひっつきむしが君選んだり<br />
<br />
<br />
よろしくお願いいたします。
<br />
いもむしが蝶になる前うごかないサナギになるよ そっとしとこう
河原にて蛍とまりし仏僧にほのかにあやし光輪出現<br />
八月の夕焼け空から降ってきたセミの死骸が燃え尽き果てる<br />
蚊柱に突っ込むまでは覚えてる 神隠された晩夏の日暮れ<br />
妹が声を張り上げ諳んじるかげろう日記にこもる怨念
<br />
カブトムシの角がもがれる姿みてなぜか自分の股間を押さえる<br />
<br />
二億年以上形が変わらないガガトンボモドキの交尾の形(ハート)<br />
<br />
サバクワタリバッタの殺虫剤、そして、黒人を白人に変えゆく<br />
<br />
ツチバチを胎児のように抱きしめるドラゴンヘッドオーキッドかな
<br />
蝶々の羽ばたく先に空がありまたきみのことばかりを思う<br />
<br />
ひなたにはゆっくり歩むダンゴ虫 あとひとことが言い出せなくて<br />
<br />
イチモンジセセリのように落ち着かず返信を待つ夜は鈍色(にびいろ)<br />
<br />
秋の日の影絵の蝶は息づいて好きの気持ちがはみ出てしまう<br />
<br />
『連句遊戯』、何度拝見しても奥深く<br />
顔がにやついてしまいます。<br />
虫の句も素晴らしいものばかりで<br />
ますます自分の虫短歌が浮かばず焦りました。<br />
どうぞよろしくお願い致します。
<br />
耳元を暗闇の中飛ぶ羽音 お前は何を伝えたいのだ<br />
<br />
僕はもう僕じゃなくなる 空を舞う夢を見ている冬虫夏草<br />
<br />
まるまった背中にとまっていた蝉よ 残り少ない未来へと飛べ<br />
<br />
ベランダで死んでた蝉に問い掛ける あなたの恋は叶いましたか?<br />
<br />
以上、5首です。よろしくお願い致します。
<br />
キャンディの甘さを嗤い虹になる夢を語って死んでいく蟻<br />
<br />
蝉しぐれ かつて少女であった日にきみも少年だったと気づく<br />
<br />
以上3首です。5首まにあわず悔しいです…。<br />
以前より、虹という字はなぜ虫偏なのか、という疑問があって今回調べてみたところ、<br />
もともと中国では、虹は龍や蛇だと思われていたそうです。<br />
ひとつオリコウになりました!<br />
<br />
どうぞよろしくお願いします。
<br />
蝶たちのなかに一匹入りゆく蛾にするように手を振ってくれ<br />
<br />
誘われて月に羽ばたく蝶たちを見送ってふりむくともういない<br />
<br />
ごきぶりは漢方薬になれるけど父の黒眼のなかのわたくし<br />
<br />
偶発式排出装置虫武号 だいたい鼻血、ときどき短歌<br />
<br />
<br />
以上です。よろしくお願いします。
<br />
手のなかに光を放つ小宇宙寄せた額がこそばゆく笑む<br />
<br />
鼻先のゲジ目ゲジ科の存在に醜(しこ)を差別する嫌悪すらなき<br />
<br />
わずかな差ですが、どうしても気になって仕方なくて。
<br />
サヨナラは虫歯の痛みみたいです一方的でずっと疼いて<br />
<br />
結局 裏切るは君 寄生虫のように甘い部分に巣食い<br />
<br />
<br />
さざめいた夜光虫だけ知っている水面に映る堕ちゆく恋を<br />
<br />
夏の日の蝉のお墓の隣には小さな恋の亡骸埋める
<br />
その笑顔とめる虫ピンありますか卒業証書君は手に持ち<br />
<br />
よろしくお願いいたします。
<br />
半分だけ食べられ地面に堕とされたクマゼミの眼が最後に視たもの<br />
<br />
食虫花の花弁のように艶めいた脚の間でひらめくバタフライ<br />
<br />
そろそろと焦(じ)れた右手に降りてきたタカアシグモのような君の手<br />
<br />
虫喰いになった思い出をついラメ糸で繕ってしまうのは
<br />
これで何とか5首です。宜しくお願いします。
<br />
泥酔の次の朝(あした)の厨べでマムシまむしと呟く女<br />
<br />
芋虫の動かざりしを触りいる妻のおゆびの車道へ誘う<br />
<br />
夏の夜のふたりの思いのラブマーク描きしホタルの息絶えており<br />
<br />
「あ・い・つ・ら・は・オ・レ・よ・り・し・た・だ・」という我の発しし言葉 蜘蛛の巣にあり<br />
<br />
また、遅刻してしまいましたが、よろしくおねがいします。
<br />
目黒寄生虫館象皮病患者の写真の前に日がな佇む<br />
<br />
虫こぶを見つけることに長けてゐしクラスメートのきれいな顔(かんばせ)<br />
<br />
カマキリの尻からハリガネムシが出るやうにまれには外に出る我<br />
<br />
カマキリの尻からハリガネムシが出る手品を見しは現(うつつ)のことか<br />
<br />
<br />
毎度締め切りギリギリですみません。そしてなんとも気色の悪い歌ですみません。よろしくお願いします。
<br />
匂い立つ雨後の密林 キアゲハはジャポニカ学習帳に休めり<br />
<br />
とまどいに羽先うすく染めながら吹かれつつおり塩辛蜻蛉<br />
<br />
悪い虫は秋の歩道をゆく我の右肩に手をそうっと添えり<br />
<br />
がんじがらめのお洒落の国で虫愛づる姫の毛布はやさしいだろう<br />
<br />
<br />
遅れてごめんなさい!以上5首、どうぞよろしくお願いいたします!
<br />
真夜中の蝉の鳴く声窓越しに冷やし忘れたビールを開ける<br />
<br />
胸反らせ腰くねらせて泳いでもまるで蝶々に見えぬと言われ<br />
<br />
以上三首、<br />
遅刻してしまい申しわけありませんが、よろしくお願いします。
ヒゲオヤジ伴俊作の丸顔を描きし手塚治虫の魔術<br />
衒学という語に眩む夜長なり小栗虫太郎の仕掛けたる罠<br />
アイドルの虫垂炎の傷跡はなかつたやうに修正されぬ<br />
除虫菊焚きたる煙ただよひて上がり框に注す西陽かな
<br />
嘘だけはつかないでって、言ったから言うけど指が芋虫みたいだ<br />
<br />
飛蚊症なんだと思う大量の蚊が飛ぶ俺の怒りに合わせて<br />
<br />
名の知らぬ白い虫が飛んでいる俺の部屋六畳魂が痛い<br />
<br />
粉々に砕けた茶色い粉末はこの夏の蝉の亡きがらでした<br />
<br />
遅くなって申し訳ございません。<br />
パソコンが死んでしまい携帯から送らせて頂いております。<br />
以上五首宜しくお願い申し上げます。<br />
<br />
滝沢勇一
<br />
校舎へとつづく坂道思い出はみみずの日干しゆるむアスファルト<br />
酷暑ゆえ蛇穴を出るヤマガラの居場所が一番涼しいかもね<br />
みんみんもつくつくほうしもひぐらしも鳴くのをやめた暑くても秋<br />
小夜更けて虫時雨聴く部屋の中あたしとパソコンふたりの世界<br />
薔薇に来る数多の虫を退治する竹酢液は人にも臭い<br />
<br />
5首よろしくお願いします。
もしまだ間に合いましたらよろしくお願いいたします。<br />
<br />
<br />
虫かごにとじこめていた夕暮れをそろそろかえしにいこうと思う<br />
<br />
なき虫のふるえるはねに似たまぶたからこぼれてく確かな温度<br />
<br />
きみに向かうとんぼの一匹になってはねいっぱいの夕焼けを届ける
<br />
・樹海にて死にたる人の眼(まなこ)より雫のごとき蛆こぼれ落つ
言葉が落ちてきました。<br />
大変な遅刻ですが改作させて下さい。<br />
<br />
罵詈雑言、応声虫の復唱を数えてねむれ昨日の記憶<br />
↓<br />
罵詈雑言、応声虫の復唱を数えてねむれ昨日(きそ)の塊<br />
<br />
よろしくお願いします。