2009年05月28日

「食べ物」優秀作品発表!!

さっきテレビで
ひさしぶりに志茂田景樹を見たと思ったら
トシちゃんでした。

やめなさい!

ついでに先ほど入ったこのニュース
「高校生の上を列車通過」

おまえはジャッキー・チェンか!
と言いたい。

たしかに……。
無事でなによりでしたが。

ということで、笹師範です。

朱川湊人×笹公人
「遊星ハグルマ装置」
今回の僕の短歌
「絶食書簡」
の1首目は、
朱川さんの「弟と鳥」の世界を受けて
寺山修司になりきってつくりました。

最初は5首すべてを寺山のパロディにしようかと思ったのですが、
それでは自分の作品ではなくなってしまうので1首にとどめました。

寺山っぽい歌をつくれと言われたら
いくらでもつくれる自信があります。
もちろん本家よりも完成度は劣りますが。

それは僕が寺山修司の短歌から「型」を学んだからです。
最初に相性の良い寺山さんの短歌から徹底的に学んだことは
大正解だったな、といまになって思います。

「型」を身につけるのはかなり大変ですが、
一度身につけたら、あとは比較的楽に短歌をつくれるようになります。
そのへんは自転車に乗ることと似ているかもしれません。

そこで、「型」についての話をひさしぶりに書こうと思いました。

なるほど!
で、型を身につけるにはどうしたらいいんですか?

「型」を身につけるための一番てっとり早い方法として、
『笹公人の念力短歌トレーニング』(扶桑社)の「あとがき」で
故・上野久雄先生の文章を紹介していますが、
ここでもまた引用させて頂きます。

---------------------------------------------

短歌は生涯作り続けてゆく文芸である。
当初の二年や三年人真似に凝り固まっていて何が悪いものか。
広い歌壇から相性のよさそうな歌人を見つけて読み、
理解し、真似て多少嘘っぽくてもぴかぴか光る歌をつくろうじゃないか。
何のおもしろさもないみすぼらしい歌などをこつこつつくっていても、短歌は遠くへ行ってしまうばかりである。
真似上手はつまり得がたい才能であるのだ。
取り敢えず、人真似でいい歌を作ろうよ。


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どんな歌集を読めばいいのかわからないという人は、
アンソロジーを読むことをお勧めいたします。

ちなみに僕がよく読むアンソロジーは、

『現代の短歌』高野公彦・編(講談社学術文庫)

『現代短歌の鑑賞101』小高賢・編著(新書館)

の2冊です。
どちらもいまは入手困難のようなので、
図書館で借りても良いでしょう。

では、「優秀作品」を発表します!!

____________________


最優秀作品



該当作品なし。



_______________________



優秀作品


さくら咲く山の焼き場へつづく道ピザ屋のバイクが音たてて来る
【水野加奈】


焼き場とは火葬場のことでしょう。
人間を焼く火葬場へとつづく道に、
焼きたてのピザを配達するバイクが来る。
さりげなく現代文明批評がこめられています。

★賞品★

「笹短歌色紙」1点
(書く歌は、リクエストにお答えします。もちろん直筆(かなり下手)です。)

_____________________


佳作


ねえ早く元気になっておばあちゃん ちらし寿司さえ教わってない
【小野伊都子】

ゆるい口語文体でほとんど散文詩ですが、心を打たれました。
下の句により相当深刻な病気だということが伝わってきます。
「ちらし寿司」という固有名詞も、
これしかないというくらいに効いています。

これがもしジュニアの部の歌であれば、
文句なしに「大賞」にするところですが、
小野さんなら、レトリックを使って上の句の密度を濃くして
さらに良い歌に仕上げることができると思います。
そんな期待をこめて「佳作」にしました。



かなしみの土手は破れてあふれ出すもんじゃは固まらないまま焦げる
【岡本雅哉】

失恋した時の光景ととりました。
「土手」は涙腺、「もんじゃ」は心の暗喩としても読めます。



放課後のポテトチップの黒胡椒舌に感じてキスをためらう
【羽うさぎ】



電話機でポップコーンを調理する未来に着いてしまったぼくら
【船山登】

下の句が惜しい。



スパイスをゲームの中で買い占めるセポイの乱など起こりはせぬか
【深森未青】



ぐりとぐら焼いてもらったカステラがしぼんじゃったね 午後はキャンセル
【空山くも太郎】

改良の余地あり。



今晩はビーフシチューよ美輪さんが三島由紀夫に作った風よ
【そう蛸】

これも改良の余地あり。



葛切りのプールで泳ぐ惡徳をティーンエイジの君にあげよう
【酒井景二朗】

酒井さんのこの変態性は捨てがたい。


_____________________


ということで、
次回もがんばりましょう!

次の「お題」も楽しみにしていてください!

よろしく哀愁☆
posted by www.sasatanka.com at 13:53| Comment(14) | TrackBack(0) | 入選作品発表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
佳作に採っていただいてありがとうございます。<br />
<br />
ところで「電話機でポップコーンを調理する」ことは、じつは既に実現(?)しています。<br />
たとえばこちら↓の動画をご覧ください。<br />
http://www.youtube.com/watch?v=8o5IcLxTlIM<br />
<br />
20世紀の少年の視点で、なんとも不思議な(またアホらしい)「未来に着いてしまった」感慨を表してみました。<br />
<br />
今後ともよろしくお願い致します。
Posted by 船山登 at 2009年05月28日 23:02
どうもありがたうございました。<br />
これからも變態的藝風でがんばります(?)。
Posted by 酒井景二朗 at 2009年05月29日 02:01
笹師範、おつかれさまです!<br />
歌意を読み取ってくださってどうもありがとうございます。<br />
短歌の「型」、自分にはまだまだ見出せず、投稿する場所によってゆれたりぶれたりどうしようもありません(笑)<br />
そう思ってみると、今回の「もんじゃ」の歌は自分の短歌についての歌にも思えてきました。「土手」は定型、「もんじゃ」が作品の暗喩なんじゃないかって。<br />
<br />
次回も(Perfumeを聞きつつ)がんばります。よろしくお願いいたします。
Posted by 岡本雅哉 at 2009年05月29日 11:11
佳作に採っていただいてありがとうございます。<br />
思いがけず自分の歌を見つけて気が動転してしまいました。<br />
コツも何もつかめていない私ですが次回もチャレンジしたいと思います。<br />
どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by 羽うさぎ at 2009年05月29日 19:16
>船山登さま<br />
なるほど、そういうイメージだったのですか。<br />
次回作も期待してます!
Posted by 笹師範 at 2009年05月31日 22:37
酒井景二朗さま<br />
<br />
おもしろいと思います。<br />
この調子でがんばってください!
Posted by 笹師範 at 2009年05月31日 22:37
岡本雅哉さま<br />
<br />
次回作も期待してます!
Posted by 笹師範 at 2009年05月31日 22:38
羽うさぎ様<br />
<br />
初投稿で佳作は凄いですよ。<br />
次回作も楽しみにしてます!
Posted by 笹師範 at 2009年05月31日 22:38
佳作にとって頂きありがとうございました。<br />
「改良の余地あり」とのコメントを頂き、改作をここで書き込めればと思っていましたが、どうもうまくいきません(自分でも言葉がそぎ落とされてなくて無駄があるような気がしてならないのですが)。<br />
時間が経ちすぎてからご挨拶するよりはと思い、コメントを書かせていただきました。しかし諦めずに、この一首は推敲していきたいと思います。この度は本当にありがとうございました。
Posted by 空山くも太郎 at 2009年06月01日 14:10
笹師範、お忙しい中での総評、お疲れ様でした。<br />
そして、佳作に選んでいただき、ありがとうございます。<br />
思い入れのある歌だっただけに、とても嬉しく思いました。<br />
<br />
お察しの通り、90歳の祖母が病気で入院中で<br />
病状があまりよくありません。<br />
こどもの頃、大阪にある祖母の家に泊まると<br />
帰りには必ずちらし寿司を持たせてくれました。<br />
<br />
いくつか上の句は考えたのですが、しっくりくるものが浮かばずに<br />
ストレートに詠んだものを投稿しました。<br />
<br />
『念力短歌トレーニング』を読み直して<br />
レトリックを使って、上の句の密度を濃くすること、<br />
考えていきたいと思います。<br />
<br />
上野久雄先生のお言葉にも、感動しました。<br />
これを励みに、次回もがんばれそうです。
Posted by 小野伊都子 at 2009年06月01日 14:27
空山くも太郎様<br />
<br />
「午後はキャンセル」がちょっと唐突かな、と思いました。<br />
ぐりとぐらのカステラを持ってきたセンスはとても良いと思います。
Posted by 笹師範 at 2009年06月02日 22:58
小野伊都子さま<br />
<br />
歌の背景を知るとますます良いですね。<br />
<br />
上の句、『サラダ記念日』を読むと良いヒントが得られるかもしれません。<br />
<br />
次回作も期待してます!
Posted by 笹師範 at 2009年06月02日 23:05
記事とはあまり関係ないのですが、笹師範の未来に掲載された歌<br />
<br />
今年の漢字「偽」を書き上げる住職も偽者めいて寒の清水<br />
<br />
って、漢検の事件を先読みしていたように思えて、あらためて好きになりました。この歌の「偽者めいて」という言い回しが絶妙ですよね。<br />
<br />
これからのご活躍も楽しみにしています☆
Posted by あまね そう at 2009年06月05日 23:41
あまね そう様<br />
<br />
ありがとうございます!<br />
レスが遅れてすみません。
Posted by 笹師範 at 2009年06月11日 01:52
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