

お魚くわえたドラ猫待てー!・・・おっとっと笹師範です。
新しいイラストが入荷すると、すぐに使いたがるんだから・・・。



秋なんです。
というかあれ、キミのエサだよ。
待て!ドラ猫ー!!
安い芝居はこのへんにして。
自分で言うなよナー。
笹短歌は、SF風の作品が多かったり、『SFマガジン』(早川書房)で2年間巻頭ページの連載をさせて頂いたりで、「SF短歌」と呼ばれたりすることもあります。そんなわけで今回は満を持してこの「お題」に挑戦したいと思います。
SF
です!!
SFまたは、SF風の短歌を詠んでみてください!
_______________________________________________________
<笹公人師範による模範短歌>
空き地にて巨大な箱から出できたる平賀源内と名乗る男
金星の王女わが家を訪れてYMOを好んで聴けり
耳長き転校生はテラ戦士。春になったらたしかめてくれ
百時間テレビに青く照らされて少女はついにテレポートする
竹藪に水の香りの満ちしとき月姫はこぶひかりは立てり
幽体を剥がしてメールに添付する行きたいとこは聞いてやらない
流星は次元ジプシー ぬばたまの深夜ラジオを消してまどろむ
__________________________
短歌が思い浮かんだら、この記事のコメント欄から投稿して下さい。
※投稿の際にはメールアドレスをお忘れなく。
(メールアドレスはブログページには反映されませんので、安心して記入して下さい。)
では、もう一度基本的なことを確認してみましょう。
【笹流の理想短歌基準】
単なる説明に終わっていたり、当たり前の発想のものは、人を感動させるどころか印象にさえ残りません。
表現に工夫をしましょう。そして、心を込めましょう。
読んだ時に心にジーンとくるようなものが詩であり、良い「短歌」です。
あくまで「笹流」ですが、理想とする短歌の基準は、以下、3つのうちのどれかを満たしているかどうかです。
1・ハッとするような発見があるか
2・説明しがたい凄みがあるか
3・考えさせる深い何かがあるか
________________________
投稿数は、1人につき10首までとさせて頂きます。
締め切りは、
11月11日(日) いっぱいまでとさせて頂きます。
__________________________
師範の考えるSFの定義とは?
SFの定義はとても難しいです。故・藤子・F・不二雄先生によると、「ドラえもん」はSFではないとのことです。なので、「ドラえもん」の短歌は禁止とさせて頂きます。
ほかにもガンダムやナウシカやエヴァンゲリヲンなどのSF系アニメも、そっちの投稿が主流になってしまう恐れがあるので禁止とさせて頂きます。
SFの名作小説へのオマージュはぎりぎりOKとしましょう。
では、おもしろい作品を期待してます!
よろしく哀愁☆





軌道から外れて笑うタイタンに太田光は独りっきりで<br />
(2001年宇宙の旅)<br />
爺さんがHALになった日 金庫からツァラトゥストラはかく語りきが<br />
<br />
モノリスがふりそそぐ日をゲーセンで待ちわびている鼻たれ小僧<br />
<br />
夜露死苦を背負って走る族たちをマザーシップが富士で迎える<br />
<br />
砥ぎ終えた刃物に浮かぶSFの未来の街はゴーストタウン
<br />
日本語は解読不能 にっぽんが古代文明になりし時には
<br />
・王子様いないことなど知っていたコールドスリープから目覚めても<br />
<br />
・新妻が超高速でネギ刻むまな板の上(え)に火花散りたり<br />
<br />
(世界の終末を佐藤佐太郎風に)<br />
・レーザーの雨ふり注ぐひとときやシェルターの吾あらわになりぬ<br />
<br />
(時間旅行者を夢野久作風に)<br />
・三葉虫踏み潰したる靴跡はおれのものだと叫んでみたい<br />
<br />
3首目はSFになってるかちょっと微妙ですが(苦笑)…まずは5首、宜しくお願いします。
<br />
瞬きを止めた子猫を腕に抱きアンドロイドが歌うスピッツ<br />
<br />
第一回宇宙陸上土星から織田の叫びが銀河ネットで<br />
<br />
瞳から放つビームで餅を焼く老サイボーグの冬の愉しみ<br />
<br />
俺たちはメタルの身体きしきしと震わせ歌う平和の歌を<br />
<br />
なれそめは社員旅行の冥王星泊まった旅館の仲居が君で<br />
<br />
<br />
・・・宜しくお願いいたします。
<br />
中二ではX-FILEにハマってた今では宇宙人と友達<br />
<br />
火星にてマーズアタックをするキミにアタックチャンスを狙っているボク<br />
<br />
無重力やたらと連呼するキミに重低音のベースを投げる<br />
<br />
四次元の世界をいつか見たいからひとまずキミと別れてみたよ<br />
<br />
銅像がキミより軽いと言ったらばキミは浮かんだ恵比寿の空に<br />
<br />
いつまでも幽霊だって思うなよ棺桶102号室にいる<br />
<br />
昔観た宇宙人の出る映画もう一度観たくてNASAと駆け落ち<br />
<br />
きっと今キミが火星に行ったから白目なんだねボクはマトモだ<br />
<br />
三段の腹を揺らして笑うキミ一体どこに地球があるの
タイムスリップといふたび下卑た笑み見せるセクハラ親父に鉄槌くだる<br />
実は君は平行世界でボクのこと追っかけ回しているかもいないかも<br />
<br />
取り急ぎ三首、よろしくお願いします♪
<br />
お手じゃなく人差し指を突き出した漱石宅の名前無き猫<br />
<br />
生体の反応示す隕石に乗っていたのはゴキブリだった<br />
<br />
額には弱と書かれた宇宙人、小島よしおが好みのタイプ<br />
<br />
デジタルの波が押し寄せイグアナが昼はタモリにトランスフォーム<br />
<br />
額には「弱」と書かれた宇宙人、小島よしおが好みのタイプ
<br />
人間の頭脳を持ちて飛行機は南の島で水鳥になる<br />
<br />
黒塗りのロケットが飛ぶ 流星となる君のため祈る群集<br />
<br />
人類の滅びた後に残されたエチゼンクラゲと光る魂<br />
<br />
「政府わ」と黒板に書く教師から悔し涙が義指へと落ちる
<br />
<br />
「児童わ」とレポートに書く教師から悔し涙が義指へと落ちる
<br />
黄金に染めたる妻のXXXXに月の裏側映れば合図<br />
<br />
駅裏のオブジェに凭れ吐ききれば異星人の子溝に流れん<br />
<br />
夜毎来る小人等の星破壊せよと父の遺書見し朝ぞ悲しき<br />
<br />
天球に襲来、襲来と声奔り我は逃げれど無駄は知ってる<br />
<br />
殺すぞと云えど宇宙の人だから聞き分けも無しミサイル発射
「ムー」を愛読する祖父に訪れる死後のお迎えUFOの旅<br />
ウィルスを踏んだらそれは空の果て 情報収集部隊暗躍<br />
全自動短歌制作機が生まれフィギュアよろしくポージングせり<br />
全自動短歌制作機が生まれ歌人一揆が世界で起こる<br />
全自動短歌制作機は美人 分裂をする反対派あり<br />
全自動短歌制作機が生まれ秘密結社が刺客を送る<br />
全自動短歌制作機が壊れ停止するまで辞世を綴る<br />
空想は現実よりも幼くて彼は帰らず面倒を見た<br />
今ここでSF短歌作りしは風来山人と名乗る男<br />
<br />
※風来山人・・・平賀源内が狂歌やその他の執筆をする時に使った筆名
<br />
・火星人差別反対訴える男がひとり議事堂前に<br />
<br />
・この星の蹴球リーグで今年から“異星人枠”採用されたり<br />
<br />
・異星人助っ人FWアヒャマイの取材と称して来たるUFO<br />
<br />
・スプーンを曲げる念力(ちから)であと少しアイツのシュートも曲がらぬものか<br />
<br />
細かい部分はまた訂正させて頂くかもしれませんのが、とりあえずはこれで10首です。宜しくお願いします。
<br />
・クローンがやったことだとセクハラの厚生大臣言い逃れする
<br />
文系と書かれた白い液体入り小瓶はネットを羊水にして<br />
<br />
イヤイヤと拒みながらも嬉しがるアンドロイドを陰干しにする
<br />
・はたち前私がオトナだったなら違う夫と子どもと私<br />
<br />
・じんるいのしんぽどんだけ?うちゅうまでいけるちからであらそいやめぬ<br />
<br />
・好ましい色は最近メタルなの彼の肌まで塗り替えそうに
<br />
1ソラと言う少女に僕は操られ地上で今日も失敗をする<br />
9空想は現実よりも幼くて僕は帰らず面倒を見た<br />
6全自動短歌制作機は美形 分裂をする反対派あり<br />
<br />
訂正誠に申し訳ございません。。(´・ω・`)
<br />
タクシーに乗って「月まで」と頼んだらかぐや姫と相乗りになり<br />
<br />
X年 ロボットだけしかいなくなり人間造りに精を出してる<br />
<br />
睡眠はサプリメントで摂取して夢を見るには許可が必要<br />
<br />
「今キスをしたいと思っていたでしょう?」口説き文句はSF風に
<br />
蓮っ葉なサイバーパンクのヒロインの口調を真似る 風が寒くて<br />
<br />
ああやはりスイッチに似た大ぶりなホクロが小松左京の喉に
<br />
ロボットの三原則がいつの間にかウチの幼稚園の壁に貼ってある<br />
<br />
ここまでで5首。すみません、前回投稿した2首目がなぜか突然旧かなになっていたので、訂正します。<br />
<br />
タイムスリップというたび下卑た笑み見せるセクハラ親父に鉄槌くだる<br />
<br />
申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
<br />
6首目。<br />
<br />
斎藤さま、ご指導ありがとうございます。思いつきと勢いだけで投稿しているのが何よりもいけないと自戒しつつ……今回もあまり変わっていないかもしれません^^;
<br />
俺たちが飛ばすちちんぷいぷいの痛みで光る星がどこかに<br />
<br />
宇宙にも果てがあるならその果ての外側に何があるのだろうか<br />
<br />
誰ひとり信じぬことはフィクションにしておく大人のノンフィクション
<br />
かぐや姫幾千年の時越えて999で地球に帰る
この時間コンビニにたむろしてるのは変身をしたコオロギたちだよ
<br />
歩行メカ最新型に更新しロボ爺ちゃんがポチを追い越す<br />
<br />
<br />
<br />
今日ついに地球が終わる最後の日 出前の寿司を特上にする<br />
<br />
今日ついに地球が終わる最後の日 レンタルビデオ見ずに返却<br />
<br />
今日ついに地球が終わる最後の日 燃えないゴミの仕分け完了<br />
<br />
今日ついに地球が終わる最後の日 ガイドブックとタオル忘るな<br />
<br />
今日ついに地球が終わる最後の日 迎えの宇宙船に乗り込む<br />
<br />
今日ついに地球が終わる最後の日 次の地球はどこの星座に<br />
<br />
船内で生まれ育った三代目 故郷は九十光年彼方に<br />
<br />
宇宙船で生まれ宇宙船で育ち宇宙船で一生を終え<br />
<br />
<br />
虹色の異星外来種咲きならぶ通学路にまた死体転がる<br />
<br />
妊娠をしたとはじらうロボットの修理の前にそっと肩抱く<br />
<br />
主婦たちはタイムマシンをそのままにゴミ置き場にて二度目の井戸端
<br />
鳥居、鳥居、鳥居のつづく坂道の奥から逃げ出してきたET<br />
<br />
トナカイが滑つてこけた現場から東海林のり子の明太子海苔弁当(めんたいのりべん)<br />
<br />
午後二時の置いてけ堀にうち続くサンタのくしゃみを家政婦見てをり<br />
<br />
霜月の東京タワーを駆け上る飛行石マニア怪盗五郎兵衛
<br />
死の灰に覆われし北半球を逃れた民の手の中の核<br />
<br />
密室に閉ぢ込められしそのおとこ春に巨大な繭玉と化す<br />
<br />
真夜中にアンドロイドの数えゆく電気羊が星になるらし<br />
<br />
我らみな家畜となりて食肉のために飼われし宇宙の果てで<br />
<br />
彗星は電光石火わが胸に黒船のごと突き刺さりたり<br />
<br />
気がつけば反重力に則って放り出されし恋の外側<br />
<br />
ゆうぐれの空き地の土管くぐり抜け迷い込んだるマリオの世界<br />
<br />
恋文をポストに入れる瞬間に我が身も飛ばすSF少女<br />
<br />
はしゃぎいる子を飲み込んで水たまりその深淵は宇宙(そら)へと続く
鍵穴の奥を覗けばこんこんとシュレーディンガーの猫が眠りぬ<br />
クラインの壷の狭間に潜みいるレミング壁抜け男、否、影<br />
E=mc^2 不条理な假面の向こう ファインマン笑う<br />
タキオンの観測ついに成功し……検証されぬ未刊論文
<br />
コタツ上 「ミカン剥かれよ」 念じても 夢うつつに念通ずるのみ<br />
<br />
青紙に白や緑の色垂らし「これが地球」と 月の学校<br />
<br />
またよろしくおねがいします
<br />
銀色の袋小路で遊び耽るあの子の歳は207歳
何首か訂正させてくださいませ。<br />
<br />
密室に閉じ込められしそのおとこ春に巨大な繭玉と化す <br />
<br />
我らみな家畜となりて食肉のために奴らに飼われておりぬ <br />
<br />
ゆうぐれの空き地の土管くぐり抜け迷い込みたるマリオの世界 <br />
<br />
よろしくお願いします♪
<br />
午前三時 置いてけ堀にうち続くサンタのくしやみを家政婦見てをり
あの頃のあなたの笑顔がみたくって夏への扉の鍵を手にする (西原まこと)<br />
<br />
朝起きてアンドロイドのプログラムのようにいつもと同じ動きで<br />
<br />
深入りはしたくないからこれからもN氏と名のるあなたでもいい<br />
<br />
髪の毛が一本あればいくらでも貴方のかわりは創り出せるの<br />
<br />
なつかしくルナ図書館で手に取った新井素子の星へ行く船<br />
<br />
あこがれの海の色だと我の目を見つむ地球を知らぬ少年<br />
<br />
あの人のクローンがつくられたらなお悲しくなるとわかっているのに<br />
<br />
なにもかも消えてなくなり我が胸に残っているのは原始の記憶<br />
<br />
いつまでも人工冬眠装置にて眠り続ける小さな少女<br />
<br />
水晶の密生しているその石はいつかの惑星(ほし)の風景に似て<br />
<br />
二万年前吾がまだ原子であった日の宇宙空間をただよう記憶<br />
<br />
星々のあいだにあるは気の遠くなるような距離 みんな孤独だ<br />
<br />
わがもてる触角(フィラー)であちこちふれてみてたしかめてみる君という人<br />
<br />
幾百の翼のはえた子猫らの生まれくる日が近づいている
<br />
一匹の蝶を殺しただけなのに未来は狂うタイムトラベル<br />
<br />
本を燃す炎はいつも美しい 華氏451保ちつつゆけ
<br />
ジャンピングシューズで街をかけていく少女は月へと腕を伸ばして<br />
<br />
「関節はよく鳴りますか?」にこやかに宇宙旅行のガイドが尋ねる
<br />
?SFの「S」はぜってぇ「アレ」だろう?十四の空に春萌しけり
<br />
地球からこのサックスを吹く 木星で待つあなたへの調べ
<br />
未来にて賞味期限の切れたるをタイムマシンで送ってくれる<br />
<br />
少子化をくいとめるためAKIBAにて開発される2Dメガネ<br />
<br />
「かあさんを迎えに行く」とじいちゃんはぼくの机の引き出しあける<br />
<br />
北向きにパラボラアンテナ取り付けた家がごみにうずまるまでを見つ<br />
<br />
愛しあう僕たちのためすみやかに動く車道は建設されろ<br />
<br />
コールドスリープ解かれぬままに製造日改竄として廃棄されたり<br />
<br />
じいちゃんはタイムパトロールだったから未来が来たらまた会いましょう
<br />
<br />
<br />
?新メニューSF丼も効果なし秋の苫屋の如き食堂<br />
<br />
<br />
<br />
?電磁波が雨の雫を弾くんだ!そんな未来の傘に憧れ<br />
<br />
<br />
<br />
?通販でエスーパーグッズ三千円!?「念」と書かれたシール届いた…
<br />
?ワ・レ・ワ・レ・ハ・ウ・チュー・ジ・ン・ダと言い合った「未来ごっこ」は今だ夢夢
<br />
?異次元に隠れるのは反則だぞぉ!・・・後に地球を救う子である
慣れない文語を使ったため、文法上のミスが多発しておりまして、<br />
最初からやり直してみました。<br />
<br />
<br />
魂があるひ火星に飛ばされて我に残りき虚空のからだ <br />
<br />
死の灰に覆われた北半球を逃れる民の手の中の核 <br />
<br />
密室に閉じ込められたそのおとこ春に巨大な繭玉と化す <br />
<br />
真夜中にアンドロイドの数えゆく電気羊が星になるらし <br />
<br />
我らみな家畜となりて食肉のために飼われき宇宙の果てで <br />
<br />
彗星は電光石火わが胸に黒船のごと突き刺さりたり <br />
<br />
気がつけば反重力に則って放り出された恋の外側 <br />
<br />
ゆうぐれの空き地の土管くぐり抜け迷い込みたるマリオの世界 <br />
<br />
恋文をポストに入れる瞬間に我が身も飛ばすSF少女 <br />
<br />
はしゃぎいる子を飲み込んで水たまりその深淵は宇宙(そら)へと続く <br />
<br />
<br />
また手直し入れるかもしれませんが、<br />
やな顔しないでください(笑)
<br />
ガニメデに海はないからクリスマス休暇は地球へ行く約束を<br />
<br />
光速で飛び立つあなた もし無事に戻ってきてもわたしはおばんさん
<br />
?通販でエスパーグッズ三千円!?「念」と書かれたシール届いた…
(わが庵は都のたつみしかぞすむよを宇治山とひとはいうなり)
「進歩って笑えるんだよ」年とってもう目の見えぬアリスが言った<br />
時空移動とかなんかよりユニマットコーヒーぬるくないのが未来<br />
台所ほうれん草を抱え込む宇宙人に会う秋は過ぎ行く<br />
あのときの世紀末なんてこなくても赤ちょうちんで科学者と呑む<br />
今やっと好きって言える気がするよビッグバンまであと3日の夕
<br />
山積みのボクのクローン売られあり バーコードの横にあのエコマーク<br />
<br />
以上で8首。
<br />
初恋のひとをみかけた街角のショーウィンドウにうつらぬわたし<br />
<br />
わすられぬあなたをおもいだす真夜の手首ながれるみどりいろの血<br />
<br />
書店にて『短歌ヴァーサス』百号を手に取る瞬間霧たちこめる<br />
<br />
漱石を電子書籍で読む夜の『SFマガジン』蠢く書棚
<br />
★まんまるい地球の中でリサイクル きのうのきみは来年のぼく<br />
<br />
★初恋のきみが帰省し輪の中でウラシマ効果発揮している<br />
<br />
★さよならと出てく彼女を追ってった月の裏には宇宙艦隊<br />
<br />
★いつもなら隠れてみえないきみだけどヤツが歪(ひず)んではっきり見えた<br />
<br />
★飛べるけど6畳きりじゃ寝返りを打つのに羽が邪魔でならない<br />
<br />
★ミランダが機械仕掛けの犬たちと絡み合ってるコード解きつつ<br />
<br />
★弟は往っただろうか 蒼穹に白く浮かんだ月と方舟<br />
<br />
★ボックスに入ってピッチャー見つめれば相手チームは11人いる<br />
<br />
★来た猫を金星人と見破って明石の鯛を馳走してみる<br />
<br />
★あなたの中心のネジに触れ得ない雌雄同体の素(そ)がむずめく
<br />
電話機のむかうに聴きゐる虹色の石油の時雨過ぎゆく火星<br />
<br />
寒月に震へる外郎(ういらう)食ひゐれば月の十字架放つプラズマ<br />
<br />
投函せし手紙が届く百年後の築地市場にくれなゐの鮪(まぐろ)<br />
<br />
昼餐の胃袋を匍匐前進する隊員想ひ啖(くら)ふレバニラ<br />
<br />
巨大ダコに搦めとられし折りも折り司法試験合格通知<br />
<br />
ロプロプの棲む森に住むエルンスト訪(おとな)へば銀色の宇宙服<br />
<br />
豆タヌキの根付彫りゐる晩冬の小人国(リリパット)への求人打診<br />
<br />
テレビ百台燈りてゐたる駅頭の電器店に潜(ひそ)む宇宙難民<br />
<br />
空港の扉のひとつ過(あやま)ちて開ければ驟雨に濡れゐたるモア
ジュピターはあかいひとみになみだしてあおくかがやくほしの最期を<br />
<br />
さいこうの君のえがおをとじこめた記憶キューブをなくしてしまった<br />
<br />
ガガーリンはうそつき てっ、とうざかる地球を窓に見ながら君は<br />
<br />
えいえんにくるくる回るコロニーのほんとうの風をしらない少年<br />
<br />
おとなりのレプリカントも平凡な日々の暮らしになれただろうか<br />
<br />
屈強な妻アンドロイドはいにしえのロボット三原則をしらない<br />
<br />
深遠のワープゾーンを行き来して何にいのりをささげる まりあ<br />
<br />
かんぺきなだえんきどうをもつ君ときんじつてんであいしあいたい<br />
<br />
みてごらんみなみのそらの超新星 ほら、いのちってうつくしいもの<br />
<br />
晩秋はママになるゆめあきらめたクローニングマシンの軋みにも似て<br />
<br />
過去だけに飛べる香りをただよわせ金木犀は寄り添って咲く
<br />
ラベンダーのアロマを灯し時かけて毎夜ベッドにて明日の予習<br />
<br />
チャペックのロボット技術向上し量産体制家族計画
<br />
地中からディスク発見し再生す21世紀叡智の調べ
<br />
楽園と呼ばれた地球を知っている最後の一人についにはなりゆく<br />
<br />
忘れても消えない面影は大事にフラスコの中で育まれつつ<br />
<br />
冷静に指を絡める茜色ではなくなった夕焼けの下で<br />
<br />
体温をなくした町では眠らない銀色人が動き続ける<br />
<br />
キスマーク代わりにおとすミステリーサークル青い瞳に恋した<br />
<br />
ノスタルジー/ノスタルジア/ノスタルジック 知らない星を故郷と呼んだ<br />
<br />
嘘ばかり並べて箱庭の世界 夜の帳に隠したひかり<br />
<br />
重なった部分はまだ肌 金属になっても忘れたくない温度<br />
<br />
地下鉄をスカイフィッシュが通過する粒子の中で私は生きる
<br />
お互いに忙しすぎてすれ違うコールドスリープの恋人たちよ<br />
<br />
以上で10首です。よろしくお願いします。
<br />
<br />
<br />
<br />
?苺摘む収穫ロボが見た夢は回路に広がる甘酸っぱい味<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
?人類はついに掴んだ!全宇宙!子どものポッケに捻り込む夏<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
?越してきたお隣さんはロボらしいお辞儀したときウィーンってゆった
<br />
宇宙船エンタープライズ号でゆく単身赴任のゆううつを乗せて<br />
<br />
宇宙船エンタープライズ号でゆく辞表を出せればどんなに楽か<br />
<br />
宇宙船エンタープライズ号でゆくこぼれた涙は球体になる<br />
<br />
宇宙船エンタープライズ号でゆく団体さんは慰安旅行か<br />
<br />
宇宙船エンタープライズ号でゆくさみしさで死ぬ人間もいる<br />
<br />
宇宙船エンタープライズ号でゆくトイレの仕方がわからないまま<br />
<br />
宇宙船エンタープライズ号でゆくハイジャックして私を殺せ<br />
<br />
宇宙船エンタープライズ号でゆく着いたら娘に手紙を書こう<br />
<br />
宇宙船エンタープライズ号でゆく前略パパはげんきでいます
<br />
ラグビーのボールのように頭部持つかぐやは爺に「惜しい」と告げる<br />
<br />
妄想部部長は核のボタン押す 蛍光灯は点滅している<br />
<br />
クリオネの輝きを持つママの手は少し震えて崩れていった
<br />
カレル・チャペック『ロボット』<br />
<br />
革命だ!ロボット技術向上し量産体制家族計画
<br />
三人の少女となって鼬らは漫画立ち読み身をくねらせる<br />
<br />
ブッシュ、安倍、イラク、ミャンマー、子殺しとシナリオBに切り替わる日々<br />
<br />
肛門から口に向かって裏返えり巨大ナマコとなりし信長<br />
<br />
∞>青かった〜飛皿に乗り→→ぬばたまの▲THE ENDふたり<br />
<br />
古墳から念力姫が掘り出され書き換えられた歴史教科書<br />
<br />
ヤーチャイカ私はカモメの合言葉聞かれてしまった地球防衛軍<br />
<br />
十七のきみの瞳に吸い取られ離脱したまま戻らない我<br />
<br />
目が覚めてみれば地球は水の星 人魚の群れに見つめられたり <br />
<br />
竹藪に光る猫あり人これを正倉院に秘す奇痴異なり
<br />
チャーシューを追加で載せたラーメンをうまいうまいとレグルスの使者<br />
<br />
遺傳子を切つてつなげるやうなその君の手つきは嘘をついてゐる<br />
<br />
幾何學を間違へたやうな街角で萬華鏡屋が開く黄昏<br />
<br />
君の齒に刻まれてゐる古代文字見ずにキスするのは難しい<br />
<br />
だからつてそこでワープはないだらう カフェに獨人の秋の淋しさ<br />
<br />
いけにへのぶらさがる街 パレードの終らない街 通りすぎていく<br />
<br />
知らないよ 胸のほてりを飽く迄も量子效果と言ひ張るのなら<br />
<br />
足首にプラチナのタグちらつかせ君は集積囘路の子供<br />
<br />
人類は進歩してゐる筈だつた 土管の中の二〇一〇年
<br />
五七五七七でしか喋れない星でささやく破調の愛語<br />
<br />
失踪した叔父の部屋から編隊を組んで飛び立つレーザーディスク<br />
<br />
<br />
☆笹師範、永らくご無沙汰していました。(^^;;;<br />
単行本化、おめでとうございます。楽しみにしています。(^.^)
これにて最終稿といたしますので、大目に見てやってください。<br />
<br />
<br />
魂があるひ火星に飛ばされて我に残りし虚空のからだ <br />
<br />
死の灰に覆われた北半球を逃れる民の手の中の核 <br />
<br />
密室に閉じ込められしそのおとこ春に巨大な繭玉と化す <br />
<br />
真夜中にアンドロイドの数えゆく電気羊が星になるらし <br />
<br />
我らみな家畜となりて食肉のために飼われぬ宇宙の果てで <br />
<br />
彗星は電光石火わが胸に黒船のごと突き刺さりたり <br />
<br />
気がつけば反重力に則って放り出された恋の外側 <br />
<br />
ゆうぐれの空き地の土管くぐり抜け迷い込みたるマリオの世界 <br />
<br />
恋文をポストに入るる瞬間に我が身も飛ばすSF少女 <br />
<br />
はしゃぎいる子を飲み込みて水たまりその深淵は宇宙(そら)へと続く
<br />
どの夏の朝の雲にもならぬよう今はとにかくキノコを狩ろう
<br />
猫舌のアンドロイドが頬張るは八本足の火星人焼き<br />
<br />
「おっぱっぴー!」とムー帝国の国王と民は叫んで沈んでいった<br />
<br />
時計屋の電波時計がいっせいに狂いはじめるC・ホイヘンス忌<br />
<br />
アルミ缶踏みつけながら今日僕はどこかで脳を捨ててきました<br />
<br />
昨日より背中の鱗が増えてるし月曜日から海で暮らすよ<br />
<br />
ゴールドのアイラインから第3の東京タワーに光が伸びる
ゴールドのアイラインから第3の東京タワーに光が伸びる<br />
を<br />
ゴールドのアイラインから第6の東京タワーに光が伸びる<br />
に訂正します。
<br />
給食のグリンピースがわらわらと僕の器にテレポートする<br />
<br />
「さようなら」「また明日」って日が暮れて空一面にUFOが飛ぶ<br />
<br />
冬の日の鈍行列車に揺すられて宮沢賢治と銀河をめぐる<br />
<br />
土星から帰星してきた兄さんが十連射するロケット花火<br />
<br />
父さんの帰宅回路はぶっ壊れ今日も酒場に転がっている<br />
<br />
新しい地球がみつかるその日まで凍らせておくノアの方舟<br />
<br />
エウロパに転送されたマンモスは夜ごと地球を見つめ続ける<br />
<br />
冥王星十番街の裏通り 光を知らぬ人が棲みつく<br />
<br />
真夜中の駄菓子屋で買う金平糖 地底の町の空にこぼれる<br />
<br />
※遅ればせながら、笹師範、単行本化決定おめでとうございます。<br />
市内の本屋をまわり、一番目立つ場所に平積みにしたり、レジ前に飾ったりしてきます。<br />
どんな本になるのか、とても楽しみです。
<br />
さよならも言わずに消えた 髷ゆらしペダル漕いでた時の旅びと<br />
<br />
火星人と一緒になるのは許さんと親父は念を送りつづける<br />
<br />
クマなんか置いてきなさい!今度行く星で何かを買ったげるから<br />
<br />
金星にさなぎの割れる朝が来てジュディ・オングは羽をひろげる
<br />
<br />
1.飛びこんで、右から5こめの水たまり!小学校への近道だから<br />
<br />
2.始業前窓の外には宇宙船「バリアーカイジョ、ワープカンリョウ」<br />
<br />
3.にいちゃんのあんどろいどはしゃべれませんひざまずき口はあけるくせにさ<br />
<br />
4.タイムスリップしてきたジャック・ザ・リッパーがけさ中学生に殺されました<br />
<br />
5.向きあったエスパーわらって透視するわたしのムネの前のトランプ<br />
<br />
6.床の間のモノリス突然起動してほほ笑む元カノのホログラフ<br />
<br />
7.いつだってこの日に帰ってこれるよう結婚指輪をメビウスの輪に<br />
<br />
8.半猫の友のみ生き残る星に再びメテオストームが くる<br />
<br />
9.みなしごがぐるぐる回るファイバー内光速のゲシュタルト崩壊<br />
<br />
10.亡き妻の形見の偵察衛星は同じ軌道を周り続ける
<br />
逢いたいと思ったときに「近くまで来たから寄ってみたの」と窓に<br />
<br />
突然なキスでおどかすときいつもラベンダーの香りがしてる<br />
<br />
地下を行く電車の中で君からのメールだけが携帯を鳴らす<br />
<br />
タイトルの「あわてないで」を読み終えたとたんに止まる人身事故で<br />
<br />
風邪気味を隠して会ったのに水と早めのパブロン持ってるの なぜ?<br />
<br />
予約などしたこと無いけどいつだって僕らの席は空いていました<br />
<br />
窓の無いラブホテルからヒルトンの最上階にいるような空<br />
<br />
休憩が二時間なんて短いと二倍も早く動いたような<br />
<br />
「好き」だって一度も口にしたことがないけどとても嬉しそうだね
<br />
白魚啜(すす)る青年の夏パンドラの箱の透視を試みむかな<br />
<br />
タンギーの黄昏の地を増殖するみだらなオブジェどれも翳もつ<br />
<br />
ジョアン・ミロ画集を開けば一滴の涙を蔵し宇宙(そら)ゆく破船<br />
<br />
木星のドリアン熟れれどテレポートする気も湧かず洟をかぎをり<br />
<br />
ニュートンを喚び出してゐる交霊の寝室に浮くくれなゐの林檎<br />
<br />
かりがねの空を渡れる永遠の銀いろの糞零れこぼれゐき<br />
<br />
祖母の摘む籠のキノコが歌ひけるUFO発着秘密基地かな<br />
<br />
初夏の巷に転(まろ)べば百匹のピンクの豚が飛びゆきに候(そろ)<br />
<br />
砂嵐の真夜の戸外を沈思せりひたひたと湧く火星への郷愁
<br />
木星のドリアン熟れれどテレポートする気も湧かず洟をかみをり
<br />
押入れはタイムトンネルもういちど母よ起こしに来てはくれぬか<br />
<br />
好きだったフィギュアも入れてあげましょう宇宙の海へおくる棺に
<br />
スリッパで叩き潰したごきぶりが織田信長(のぶなが)である事は告げざり<br />
<br />
ケータイの電磁波浴びて人類は親指だけのニョロニョロとなる<br />
音読するとリズムが良くない気がしたので、肩書きを変えてみました。<br />
<br />
・クローンがやったことだとセクハラの大学教授は言い逃れする
<br />
美少女が後夜祭にて披露したナチュラルすぎるロボットダンス<br />
<br />
東京と火星を繋ぐマンホールが渋谷区内に隠されている<br />
<br />
先生の綺麗なうなじのその先にアンドロメダの紋章がある<br />
<br />
おまけ付きキャラメル箱が呻きだす 小指サイズのトリケラトプス<br />
<br />
百体のきみが目覚めてオリジナルの恋を当てろとハウリングする<br />
<br />
花束に宇宙植物 恋をした金曜日には悲鳴を添えて
<br />
屋根裏に僕につながる空があり僕の部品がぶちまけられる<br />
<br />
錆びつきし義肢を垂らしつきみはまだヘッセなんかにかぶれてるのか<br />
<br />
海賊放送422にあわせしわがれ声が出す指示を待つ<br />
<br />
モニタごしに千の青年ヴァーチャルな異形となりて融合しゆく<br />
<br />
偶像は常に少女のかたちゆえ連鎖配信止める者なく<br />
<br />
蟻たちの空に降りたる角砂糖を祝福とせよ人工神学<br />
<br />
液晶の塊なんかぢやない君は確かに此処にゐるとくちづけ<br />
<br />
惑星間バスの窓から見ていたね流星になれぬ蛍の群れを<br />
<br />
「このプログラムは5万年後に起動します」OK、世界よ Good Worldend(良い終末を)!
<br />
アセチルサリチル酸の雪とけだして冷たい星にまどろみの春<br />
<br />
酸素吐き二酸化酸素を吸うきみと肩をよせあう救命カプセル<br />
<br />
つまずいたメイドはひざをすりむいて鈍色ひかる球体関節
<br />
動かなくなりゆく兎は餅まみれ月見バーガー食(は)みつつ謡う<br />
<br />
くれないのコックピットで目つむれば昨日(きぞ)の女におまえが宿る<br />
<br />
レポーターのししむらを食らう生物を誰(た)そ「宇宙タン」と名付けたりしか<br />
<br />
怪獣の両腕斬りて胸元のカラータイマー見つめておりぬ<br />
<br />
満月の夜空を走る人力車 舞妓の涙を京都にまきぬ<br />
<br />
宵闇の校庭にうかぶ牛車(ぎっしゃ)から薄桃色の笛の音(ね)きこゆ<br />
<br />
泣きながら山から逃げる少年の顔半分でキノコらわらう<br />
<br />
ぬばたまの爆弾のふる大江戸にしわがれ声の落語が響く<br />
<br />
人々はまだ気付かないこの惑星(ほし)がコスモ・バードの眼球なのを
<br />
甲子園の土を包んだリトルグレイ故郷に向けて舌打ち一つ<br />
<br />
村八分天文学者の脳髄へ冥王星より「頼むよ、キミ」と<br />
<br />
人知れず倒れる木々はいかなるや? 交尾の最中甲虫光り<br />
<br />
月見詰め「最期の二人」と泣く男「いいえ、最初」と女云い<br />
<br />
真夏でもコート姿の私生児が真の父の名呟く死刑場<br />
<br />
飛び散ったホログラフィは直っても彼女の微笑み遠い過去<br />
<br />
「お帰りなさい.夕食は?」ボーカロイドと僕の憂鬱<br />
<br />
人形になりたし我のスキン・ツー厭世家によるポートレート<br />
<br />
独り身に憂き世は真空如きなり月失った人類にも似て<br />
<br />
月光を舐めて潤う少年のA感覚は過去の我<br />
<br />
神様を探すことなぞ馬鹿らしいナノの世界は八百万<br />
<br />
人形から始まるものと、<br />
神様から始まるものは削除でお願いします.<br />
不注意でした.<br />
ご迷惑をかけます.<br />
失礼致します.
<br />
ネメシスが接近しても恋をして絶滅しない大人になろう<br />
<br />
透明になれる薬の研究のサンプルとなる僕の存在
<br />
パスワード「2-10」と打たれしパソコンに意志が宿れば起動を止める<br />
※2-10=ニート<br />
<br />
母さんが迎えに来たのとUFOの光に包まれバイバイをする<br />
<br />
日替わりでこの時間割にぴったりの僕のクローンが向かう学校<br />
<br />
手のひらの上で転がす宇宙にはかつては青い星があったと<br />
<br />
埋められたマイクロチップの傷跡がへそになるまであてがうガーゼ<br />
<br />
受話器持ちタイムスリップしてみれば君との距離をおいたままだった<br />
<br />
(仮)火星人との子供なら骨粗鬆症の心配がない<br />
※(仮)=かっこかり<br />
<br />
うまくいく家庭の秘訣は妻と子のうなじに打たれたロットナンバー<br />
<br />
<br />
<br />
大急ぎで携帯からの投稿なのできちんと送信されるか不安ですが、今月もよろしくお願いします!
<br />
ストレスにちぢむオトコよ先端から呑み込みおなかにもどしてあげる<br />
<br />
バナナの皮むける絵文字のようになら脱がされたいと送るテレパシー<br />
<br />
流れ星を二回見ました君がまだ体内未確認生物のころ<br />
<br />
赤ちゃんは天の川にて座浴して青いおしりで生まれてくるの<br />
<br />
ママさがす触覚となる赤白帽からぴょんと出たみつあみたちは<br />
<br />
エイリアンにならないように 幼子と共に祈ってふやかすゼラチン<br />
<br />
「地底への入り口だもん」幼子がこぼしたココアに5秒怒らず<br />
<br />
無重力気分になるのキッチンを散らかしながらつくるチャーハン<br />
<br />
「チキュウジンコウサンシタゾ」梅雨明けのマンション全戸にシーツはためく
<br />
未来から派遣されたる暗殺者(アサシン)が狙う獲物はドクター中松
<br />
ドア横のオバサンこっちを見てるから(スペース)デブリの話はやめよう<br />
以上、今月もよろしくお願いします。(5首目のジュディさんの歌、不適切でしたらカットしてくださいませ)
<br />
お尻から生えているのはなんだろう 二歳のぼくの写真を見つつ<br />
<br />
青かった地球をかじる神様の息だとおもう廃墟の風は<br />
<br />
貝殻の中にこもって三日目に月の裏から電波がとどく<br />
<br />
優子への想いをのせて郵便の自転車は翔ぶ こりん星へと<br />
<br />
「お前らのせいで未来は台無しだ」N氏と名乗る人の言うには<br />
<br />
右手からビームを発射するだけで他には何もできない男<br />
<br />
2秒後の世界に行けるだけでいい 君という名のタイムマシンで<br />
<br />
二年前に転校してきた青白い髪の少女を誰も知らない<br />
<br />
明星の光を浴びて指先のしばし瞬く君を見ている
<br />
有明の冷凍倉庫占據してさあ語らうぢやないか未來を
<br />
時刻むあたしの中の歯車をあなたの鼓動と重ねていたい<br />
<br />
この地球(ほし)は侵略するに値せず たったそれだけ通信途切れ<br />
<br />
さらわれて記憶消されるその前に水道料金払っておかなきゃ<br />
<br />
放課後のいつもと変わらぬ教室は君のシュヴァルツシルト半径<br />
<br />
この躰冷凍保存し三十年 まだまだいけるわ賞味期限なら<br />
<br />
胸の奥淡く疼くは何故だろう きみが埋め込んだチップのせいかな
<br />
給食を少し残して筆箱の中でしっぽをふってるチワワに<br />
<br />
25mプールにエタノール満たしつつエウロパ第二中学の夏<br />
<br />
満天の人口衛星またたいてゆるくゆっくり夜空ながれる<br />
<br />
口笛がふけないせいでまた僕は第二異星語単位をおとす
<br />
輝ける純正律響(な)る黄金(きん)の宇宙 ステップ軽くフーガを踊る<br />
<br />
卵より孵(かへ)りしダリの口髭のアンテナがさす夢なる鮟鱇<br />
<br />
石榴をめぐる蜂にも飽きて四次元の樹間に透けるわが身体かな<br />
<br />
扉(ドア)より雲がしのびこむ夏 木苺のジャム煮詰めゐる勝利は苦し<br />
<br />
星間を渉れる宇宙キャラヴァンの商ふ悲哀の女(ひと)のイマージュ<br />
<br />
記憶より青き血滲む月曜日 冥王星に凛(さむ)き玻璃降る<br />
<br />
地底の檻の青きランプに照らされてときには燃えあがる猛き麒麟<br />
<br />
薄明の冬に手紙(ふみ)焚く 宇宙空間さまよふ薔薇は想ひ出の影<br />
<br />
月光の炎えゐる黒き森に彳(た)ち彗星の女(ひと)への繁(しじ)なる恋慕
<br />
見上げてもいつも変わらぬ空なりて月にはあらぬ夕焼けだんだん<br />
<br />
受信すは予定調和のごとき訣れスターバックスアポロ店にて<br />
<br />
天の川に今日も釣り糸垂らしいるわたしにできる待つということ<br />
<br />
しし座よりふる流星に貫かれわれの真中に闇はひらかる<br />
<br />
転居先不明で戻りし郵便のさみしさ纏うスペースデブリ<br />
<br />
両腕を胸にたたみて眠いる君が抱くは何色の星<br />
<br />
間に合うと強く信じよ内側でしずかに星が燃え出してゆく
<br />
モノリスを待ちて破いたカレンダー 集めてみたらモノリスになり <br />
<br />
正体がばれぬように日々過ごす ヘッドドレスで触覚隠して <br />
<br />
光線銃(レイガン)を撃ちてしやまん火の玉の 宇宙戦争は敗色濃厚 <br />
<br />
メル友は星の彼方に居る時代 だから隣りの君が愛しい <br />
<br />
実はねと鱗の彼氏に微笑んで 着ぐるみ脱いで正体明かす <br />
<br />
妖(あやかし)の病にこの身は変わりゆき いつしか呼ばるる新人類と<br />
<br />
朽ち果てぬ機械の躯を手に入れて 死ぬるを忘れ生くるも忘れ<br />
<br />
鈍色の終焉を待つ世界の隅で 保護スーツ越しに触れ合う切なさ<br />
<br />
カプセルの中に揺蕩う幾億の 年月の欠片飲み干して今
訂正します。<br />
<br />
誤)両腕を胸にたたみて眠いる君が抱くは何色の星<br />
↓<br />
正)両腕を胸にたたみて眠りいる君が抱くは何色の星
<br />
教室で心通わす振動がデジタルの日も夕陽は赤い<br />
<br />
君が乗る夢いっぱいの宇宙船不時着させる私の引力
<br />
思春期の発火少女が放課後のスプリンクラーで涙をかくす<br />
<br />
銀河系ファッショショーで天の川歩く彼女の美脚八本<br />
<br />
紅葉の季節にきみと訪れる箱根湯本の無重力風呂
<br />
「今どこ」と携帯電話の向こうから響く3億光年先の君から<br />
<br />
紀元前8世紀にて出会いしはマリンブルーの瞳の人魚<br />
<br />
引っ越しをするぞ今度はカシオペア え?なんだって?単身赴任?<br />
<br />
<br />
月面に着地したんだ 吸い込まれそうなあなたの瞳の中で<br />
<br />
天の川の流れのはしにひっかかるテレビ画面に筑紫哲也が<br />
<br />
朝礼のチャイム響いて保健医はテレポート失敗の子の元へ<br />
<br />
泣きながらミステリーサークルえがくエミのホクロはハートの形<br />
<br />
思い出は軌道にのって金星へ くるくる回れひらすら回れ<br />
<br />
飛び出したUFOの排気音それはロックンロールのリズムにのって
<br />
ニューヨーク東京間を十五分 車掌目を閉じ念車は走る<br />
<br />
古文書の「TAKOYAKI」の意味解き違え火星の民は地球を憎む<br />
<br />
サスペンスドラマが流行る木星でリメイクされる「火星婦は見た」
<br />
変えられない過去ならせめて見たくない 時間旅行の切符を破る<br />
<br />
時間旅行そっと抜け出しあの夜の私の膝に毛布をかける
<br />
月行きの定期船便運び去る朱塗りの棺につがひの揚羽<br />
<br />
浜小屋の遠隔操作漂泊のキィボォド光り奏づる〈第九〉<br />
<br />
ポケットの指輪にぎりて歩む聖夜(イヴ)雪のごと降る灰やはらかし<br />
<br />
みな舟をめざすホログラムの群れの吐息が冬の月光に透く
<br />
睡眠を売る少年がポケットに隠すつぶれた淫夢のかけら<br />
<br />
<br />
<br />
(遅くなって申し訳ありません!)
地球儀に手と手と触手 この星と五年二組を忘れないでね<br />
ほほえんで母の植木を捨てているおとなりさんはエイリアンじゃなきゃ<br />
月の夜に光る女生徒 この夏の異常気象のわけは言わずに<br />
あふれでるものをこらえるまなうらで光あれ光あれ宇宙基地<br />
<br />
遅れて送信です。ごめんなさい……。<br />
前回のお題、お尻を痛打して欠席してしまいました。<br />
恥ずかしいし無念だし悲しい秋です。<br />
ビリーズブートキャンプはじめました。ダイエットでは師範の<br />
ライバルになります☆