さぁさぁ新しいお題ですよ。諸君、夏バテしてる場合じゃないゾ!
あれ? 師範こそ夏バテとブートキャンプの筋肉痛で寝込んでたんじゃ・・・。
でもそんなの関係ねぇ!!
でもそんなの関係ねぇ!!
やると思った・・・。
(落とした烏帽子を拾いつつ)ということで、次のお題は
「地名」
です!!
いろんな地名の作品を待ってます!
_______________________________________________________
<笹公人師範による模範短歌>
ゲラゲラと笑いころげる真夜中も東京タワーは涼しく炎(も)えて
まるまると太ったヤブ蚊飛んできてガダルカナルからきたと囁く
ミッキーが米老鼠と書かれいてどこか哀しき上海の夜
僕だけが知ってる秘密 新宿の目を出入りする美人探偵
ゼットンの似顔絵ばかり描いていた転校生(あいつ)が鹿児島のドンになるとは
六本木の黒人の喧嘩止めにゆく 魔太郎風の薔薇のシャツ着て
三億円の話をすると目をそらす国分寺「喫茶BON」のマスター
渋谷フットケア倶楽部の前に立ちマタギの踵のぶ厚さを思(も)う
__________________________
短歌が思い浮かんだら、この記事のコメント欄から投稿して下さい。
※投稿の際にはメールアドレスをお忘れなく。
(メールアドレスはブログページには反映されませんので、安心して記入して下さい。)
では、もう一度基本的なことを確認してみましょう。
【笹流の理想短歌基準】
単なる説明に終わっていたり、当たり前の発想のものは、人を感動させるどころか印象にさえ残りません。
表現に工夫をしましょう。そして、心を込めましょう。
読んだ時に心にジーンとくるようなものが詩であり、良い「短歌」です。
あくまで「笹流」ですが、理想とする短歌の基準は、以下、3つのうちのどれかを満たしているかどうかです。
1・ハッとするような発見があるか
2・説明しがたい凄みがあるか
3・考えさせる深い何かがあるか
________________________
投稿数は、1人につき10首までとさせて頂きます。
締め切りは、
9月9日(日) いっぱいまでとさせて頂きます。
__________________________
お知らせです。ロシュ・ダイアグノスティックス主催
「好きな人に贈る 百人一首」短歌コンテスト
作品募集中!!
応募資格:高校生、専門学校生、短大生、大学生(但し30歳以下)
応募作品:未発表の自作短歌に限ります。
応募方法:1人3首まで応募可
作品はペンネームでも受け付けます。
選者 ■梅内美華子(歌人)、笹公人(歌人)、海原純子(医師)やくみつる(漫画家)
「平成19年度NHK全国短歌大会 ジュニアの部」
の選者を務めさせていただきます。
たくさんのご応募をお待ちしてます!
小・中学生のお子さんがいらっしゃる投稿者のみなさんは、ぜひ投稿を勧めてあげてください。
9月20日(木)締切です!
そして、みなさんにはぜひ一般の部
でチャレンジしてもらいたいと思います!
締切日は、平成19年10月1日(月)消印有効 です!
もしも「笹短歌ドットコム」の投稿者の方が「大会大賞」をとったら、お祝いとしてコーナーを上げちゃいます!そして、会場を案内させて頂きます!
会場案内はスタッフがやるだろ!
NHKホールでボクと握手! 「新・あきえもんアワー」
「松本交響曲」
更新しました。ぜひご覧ください!
斉藤真伸さんの評では、
説明と描写の違いを講義してもらいたいなぁとリクエストさせていただきます。
ということで、
よろしく哀愁☆





<br />
ストーカー的な輩を撃退す「お住まいだって? そいつぁ菊名よ」<br />
<br />
もったいない 越後魚沼コシヒカリ 大食い選手権の炊き出し<br />
<br />
切々と水森かおりに歌われてローカル線の破綻免る<br />
<br />
梅雨空の下でもパッと花開く「墨田の花火」庭を占めおり<br />
<br />
致命的飲酒運転再発に福岡市民溜息を吐く
<br />
暖かい闇へ女が身を投げる新浜県庁ビルは虹色
<br />
*<br />
<br />
全国のファミリーマートで「そのまんま宮崎フェア」を9月10日(〆切の翌日)まで行なっています。<br />
みなさま、ぜひ立ち寄ってくださいね。
<br />
バイク乗ってミラノ風ドリアとジェラート食べに行く私たちのデート<br />
<br />
天津甘栗食べたあとのべとついた指くわえて見つめないでくれ<br />
<br />
ひな壇にフランス人形が並んでいる mix-culture ミシェルの家(うち)
<br />
日常のくびきを絶ちて登り行く熊野古道に降る蝉時雨<br />
<br />
浅草にアメ横・築地・花魁ショー碧い眼をした「はとバス」が行く<br />
<br />
「Beijingに、ぶ厚いスモッグ滞留中!マスク必携スポーツ選手」
<br />
*<br />
<br />
笹師範。<br />
ブログ上部にある最新のお題の投稿先が古いままですよ。
<br />
ご指摘ありがとうございます。<br />
その件について、数日前からスタッフにお伝えしているのですが、夏休み休暇なのか連絡がとれないので、<br />
しばらくはこのままでお願いいたします。<br />
あの場所は僕にもいじることができないのです。<br />
斉藤真伸さんから新しい原稿も頂いているのですが、<br />
同じ理由でUPできずにおります。<br />
ご了承ください。
お題、新しくなっております!!
<br />
はじまりは犬吠崎でいつまでも一緒にいてと手を握られた<br />
<br />
レバニラかニラレバなのか悩んでる BGMはさいたまんぞう<br />
<br />
前掛けの汚れ模様がアメリカにみえるまで焼き肉を喰う夢<br />
<br />
熱帯夜ミシシッピーを散歩する、横田基地から聞こえるブルース
あぁこれがミシシッピーの川音か 横田基地からきこえるブルース
<br />
トランシルバニアから来たお隣のあの子のクレヨンに欠けるその色
<br />
行くあてのない若者が原宿でドラえもんには会えず黄昏<br />
<br />
島根って刺青をした外人の出身国をすぐに忘れる<br />
<br />
後ろ向き歩ける蜘蛛がみつかれば永田町には黒い雨が降る<br />
<br />
前橋の駅蕎麦すする風圧に妻の小言をふと思い出す
<br />
阿佐ヶ谷のあそこの店でマンモーの肉注文すAD2007年
<br />
ペニーレイン降る原宿に空耳のリンゴ・スターの歌声を聞く<br />
<br />
沼津産鯵の開きを焼く朝に海の見えない窓を放てり<br />
<br />
もえさしの街灯静かに落ちる頃渋谷に白く朝は満ちゆく<br />
<br />
風のない月夜に流したわたくしの真珠の涙が沈む江の島
<br />
二人にはお似合いだった船橋のマクドナルドももう広すぎる
<br />
参考ブログ<br />
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2007/08/post_66d2.html
・熊道を極めてみせると熊の子が雨降る熊野古道をゆかば<br />
・何処までも歩いてゆくよ錆付いたヨコハマタイヤに笑われながら<br />
・立てこもりサッカー続く水戸ナチオこじ開けるべく機動隊来る<br />
・素弘がボール蹴り込む三ツ沢に〈とびまる〉らしき幻の見ゆ<br />
<br />
(三首目は前回のお題で採られなかった歌の改作ですので、もしルール違反になるようでしたら削除して下さい)
<br />
アヴァロンの湖畔に佇てば憚らずブライアン・フェリーは腰をくねらす<br />
<br />
カラカウア通りを渡る長調のホテル・カリフォルニア雲は消えつつ<br />
<br />
新調すベリーダンスの衣装着つイスタンブールへ母は旅立ち
<br />
新宮の路地より地霊立ち昇り海亀の背のわれの背を押す<br />
<br />
韃靼の野より溢れて海峡に染まりつ来てもそこにいません
<br />
炎(ほむら)立つ合戦の地に想いはせ関が原を新幹線で行く
<br />
黄昏の犬吠埼の突端にひとりエンリケ航海王子<br />
<br />
お互ひをむさぼり盡くす覺悟として胸に「札幌」の字を書き付ける
<br />
薄笑い闇に落とした錦糸町アケミの両手真紅のヒール<br />
<br />
成田にてざっとろ過してローカルで洗われ我になる自宅前<br />
<br />
その欠片集めて埋めて打ち立てて夢の島とは犬も食わぬわ<br />
<br />
湯気の立つ船橋法典陽が暮れて西船橋へ抜け殻の群れ<br />
<br />
ほの甘いあげまんじゅうの香に酔って門前仲町鳥居にもたれ<br />
<br />
ひざ小僧塗られた赤チン陽に溶けて赤羽橋に出来立てのタワー<br />
<br />
大川を背に二八そば啜る音八丁堀に響いて御用<br />
<br />
新宿の交番巡り口々に「ボスによろしく」とジーンズの人
<br />
若かりし我を追い越す中高年弥彦の山は標高638(ろくさんはち)
<br />
くるぶしを押へて泣いていたつけか武蔵野の薔薇めぐれる墓地で<br />
<br />
擦りむいた右膝抱いてきみの目に秋の電車は四谷を過ぎる<br />
<br />
山谷にて煮込みを啖(くら)ふオレの目に薄れゆく夏、ホッピーおかはり!<br />
<br />
放課後の哈爾濱食堂ラーメンのどんぶり捧げて少女匂へり<br />
<br />
臭豆腐(ちょーどうふ)齧りつつゆく台北の夜は昔のちりめんの月<br />
<br />
新潟土産の越乃寒梅少しづつ減りゆく祖父(おほぢ)の仏壇磨く<br />
<br />
浅草でおでんを突つく深秋の淋しきにぎはひチクワを覗く<br />
<br />
白骨(しらほね)の湯に浸かりつつスケルトンの人体模型と肩を並べつ<br />
<br />
遠野の宿に柳田憶ひて円錐の夜闇の郷(さと)をさまよひ畏る
<br />
ひざ小僧塗られた赤チン陽に溶けて赤羽橋に出来立てのタワー<br />
↓<br />
ひざ小僧乾いた赤チン陽に溶けて赤羽橋に出来立てのタワー<br />
<br />
<br />
お手数おかけします。すみません。
<br />
露天湯の女一斉に立ち上がる 川根路をいくSLの音<br />
<br />
水スペの探検服を収集すアマゾン川の金のピラニア<br />
<br />
夏の日が暮れてしまうね浅草で君と選んだ鬼灯色に<br />
<br />
「長崎にて」の文字は滲んで雨の日に坂を駆けおるあなたが届く<br />
<br />
尾道の夕暮れていく階段を転がり落ちて君になりたい<br />
<br />
軽井沢萬平ホテルを訪れて夏の終わりに聴くYESTERDAY<br />
<br />
雨が降る野尻湖岸に佇んでナウマンゾウの足音を聞く
<br />
8月の穂高の山を見上げれば輪かんじき履くおじが手を振る
<br />
8月の穂高の山を見上げれば輪かんじき履くおじが手を振る<br />
<br />
以上10首です。ご指導よろしくお願いいたします。
<br />
文學に向かない明るすぎる身を下北澤に無理に嵌め込む<br />
<br />
悲しみに沈むおまへの脊柱にカリフォルニアをなすりつけたい<br />
<br />
野邊山にエレクトロンが降る夜にあなたの細い指を握つた
<br />
華氏451度にちはやぶる神保町が近づける夏<br />
<br />
肌色に隆起していく床面をエロマンガ島と名づけてひとり<br />
<br />
U.F.O.をうまいうまいと食べている 永田町から遠いところで<br />
<br />
ユニバーサル・スタジオ・アメリカと読まばアトラクションに見ゆる戦争<br />
<br />
めりけんこ大阪人が押し寄せてアメリカ村となるUSA<br />
<br />
見る人を二色に分かつ家建てて吉祥寺から漂流したい<br />
<br />
日本に固有であれば一発で変換される北方領土<br />
<br />
殿、御乱心ください今や彦根城城主はひこにゃんでございます<br />
<br />
クフ王のピラミッド前で出逢えたら永遠の愛だったと思う
<br />
ブレードランナーをみて「わかもと」の文字をネオンにさがす歌舞伎町<br />
<br />
バカンスはランゲルハンス島で過ごしたというしょうもない嘘つく<br />
<br />
クリックし地球の裏へひとっとびナスカの謎の地上絵を見に<br />
<br />
徹夜明けフルスロットルで通過した赤坂陸橋の爆音<br />
<br />
玉川の料金所先メーターの針はレッドゾーンに近づく<br />
<br />
焼きたてのパンの香りを乗せてから自由が丘の扉は閉まる<br />
<br />
一瞬ですべてのものを失いしヒロシマの夏いくど巡りて<br />
<br />
日露戦争に勝って大喜び勝鬨の名を今に伝える<br />
<br />
遠雷の刹那に見た横顔の記憶を刻む新横公園
<br />
あかねさすペンギン村で放射能浴びてたたずむ則巻アラレ<br />
<br />
カラカラと胸の鳴るとき読み返す津山殺しは薔薇色のカバー<br />
<br />
箱買いのスキンをちゃんと見て欲しい名古屋名物婚礼トラック<br />
<br />
愛知県の形で眠る愛犬の豊橋あたりに傷痕がある<br />
<br />
我が胸のナスカの地上絵見るためか男は距離を置きたいと云う
<br />
殺害を楽しみし頃この声は 高野山にてひぐらしの鳴く<br />
<br />
広島焼きの欠片を取り合う白鳩に取り囲まれたる笑顔のオヤジ<br />
<br />
鮒寿司となりたる二匹を溶かしゆく近江の坊主の生臭き液<br />
<br />
夕づきて大阪城のお堀から蛸のようなる生物を見つ<br />
<br />
夕暮れの嵐山にて見つめれば吾(あ)の部屋で死にし女を想う<br />
<br />
口中を酒の香りに満たしおる女は能登へ鈍行でゆく<br />
<br />
鏡には不機嫌そうな美容師と奈良の大仏となりたるわれ<br />
<br />
正月の伏見稲荷でいもうとのキツネのマフラーふいに臭えり<br />
<br />
吾(あ)の肩にまだ戻らぬと長崎の夜空を照らす平和のまなこ
<br />
蝙蝠が飛び交い空を黒くして今日も始まる新宿の夜<br />
<br />
血生臭い男が猫をかぶったら朝の築地へ人ごみの中<br />
<br />
東京に帰らなくちゃと君はもうここの人ではない顔をする<br />
<br />
十字架のチョーカー隠すマフラーを巻いて真夜中イスタンブール<br />
<br />
我が家への農道歩く足音は銀座のヒールもガリシャリ愚図る<br />
<br />
花巻で今も静かに息をするイーハトーブの欠片を探して<br />
<br />
世界地図広げて探すin Jpan愛を叫んで来ようか岐阜で<br />
<br />
やぶれるとわかっているから赤坂を駆けてゆきますあなたの元へ<br />
<br />
恋をした姫が足跡付けぬよう泡の中へと消える吉原<br />
<br />
以上10首です。<br />
調子が上がらないままですが、今月もよろしくお願いします。
埠頭にてくちづけすればたこ焼きのソースの香り浪花の乙女<br />
森ノ宮 長堀鶴見緑地線JR線はお乗り換えです<br />
渋谷からメトロに乗って浅草のあなたの許へ花を届けに<br />
夏空に浮かぶ四つのきのこ雲NewYorkParisLondonTokyo<br />
麺すする千日前の屋台にはアジアの風が吹き抜けていく<br />
工事中の狭い通路を整然と東京駅の通勤者の群れ<br />
冬の日の晴れたみ空の飛行船無人となった首都を見下ろす<br />
モアイ像の視線の先はふるさとの銀河を包む暗黒星雲<br />
右足で大阪城を踏みつぶし生駒の山をまたいで帰る
<br />
ユトリロの描くパリにもどこか似た君の街から雲が流れる<br />
<br />
切りすぎた爪で天津甘栗を剥いて五度目の秋を手渡す<br />
<br />
渋谷では渋谷の掟にしたがって行きたい場所はたどり着く場所<br />
<br />
連隊を組んだヘリコプターのごとシオカラトンボ飛ぶ夢の島
赤ちゃんを小さい人と呼ぶ妻と家族になろう多摩ニュータウン
<br />
・ドコモビルの巨大時計を仰ぐとき代々木をカボチャの馬車が過ぎゆく<br />
<br />
・半透明の傘の死体とばかり遭う朝に新宿のぬるいビル風<br />
<br />
・高田馬場BIGBOX地下ふかく国宝指定の魔法陣あり<br />
<br />
・たかさごの待ち受け画面に菩薩いではつか輝く巣鴨の茶屋は<br />
<br />
・日暮里のコインパークに白猫は「え」の形(なり)をして寝転んでいた<br />
<br />
・パタリロによく似た老婆を見た記憶 鶯谷の煙草屋の脇<br />
<br />
・すれ違うどのネクタイにも鼓笛隊首振りてゆく御徒町の朝<br />
<br />
・秋葉原 銀色の鹿駆け抜けるメイドのパニエの裾を揺らして<br />
<br />
・「神田まで」天使は告げてタクシーの背凭れカバーの匂いを嗅いだ<br />
<br />
・田町には何本くらいあるだろう傘立てに眠る金属バット
<br />
死ぬ前に伊勢に行きたいと云っていた父よそちらは伊勢に近いか<br />
<br />
飛騨高山殺人事件 棒読みの女将の笑みは引きつっている<br />
<br />
浅草を思い出しつつズロースの風を送りてマラソンを観る<br />
<br />
極限の東京特許許可局の巨漢で巨根で虚偽の局員
<br />
三鷹女子学生ハイツの下で待つ右端の彼に決めます 着地<br />
<br />
西荻の駅階段で攻め合ったカツオとトンコツ風味の舌で<br />
<br />
わたくしも夕日も楕円 キャプテンに押し倒された菅平にて<br />
<br />
陣痛の嵐も今はアルプスに一輪咲いた花ゆらす風<br />
<br />
NICUから見ようパパとママが出逢った駿河台のあおぞら<br />
<br />
本当のことを話すわ浜名湖でうそはうなぎになってゆくから<br />
<br />
テキサスの味レモネードを飲みましょう離婚届をコースターにして<br />
<br />
沖縄の星砂のような金木犀を踏みしめながらまた旧姓に<br />
<br />
葛飾の真間の入り江に飛び込まずあたしは生きる浮気がバレても
最後の歌の結句を間違えました。<br />
<br />
訂正です。<br />
<br />
●葛飾の真間の入り江に飛び込まずあたしは生きる二股をして<br />
<br />
※万葉集に詠まれた「手児奈」の伝説と、山部赤人の歌をベースにしています。
<br />
ゲッツだぜ日本せましと飛び出したカサブランカのダンディー坂野<br />
<br />
ささやかな日常を舞うマルシアの陽気なヨコハマドラゴンサンバ<br />
<br />
眠らない街で途方に暮れたまま踊り続ける東京白夜<br />
<br />
投げつけたチロルチョコとかサヨナラが揺れる本牧メルヘン通り<br />
<br />
さみしさで紡ぐ東京物語ゆめはホームに置き去りのまま<br />
<br />
手を繋ぎ海へと続く坂道を下ればサンタモニカの風が<br />
<br />
口ずさむ津軽海峡冬景色かなしみが行き過ぎるまで待つ<br />
<br />
身投げするわけじゃないのよほっといて能登半島に佇む女<br />
<br />
砂浜に描いたI LOVE YOUの文字 波にさらわれ湘南哀歌<br />
<br />
<br />
阿久悠さんを偲んで(タイトルを拝借しただけじゃないのか??)
小田原でいろんな人を適当に魅了していこう行くぞ地獄まで
<br />
東京の重力加速に耐えられずサイド3へ移住を決める<br />
<br />
フカヒレのような食感楽しめば気仙沼市に使徒の襲来<br />
<br />
ツーピース足りないパズル 少年の空を横切る福井大分<br />
<br />
日比谷にて君とステップ踏んだなら鹿鳴館の音がふたたび
・君がその街の誇りであった日のベオグラードにもう帰還(かえ)れない<br />
・コソボという小さき点に熱でなく光あつめるルーペはないか<br />
・その国を二駅のみで過ぎてゆくリエカへ向う途中の列車<br />
・クロアチア・ザグレブと呼ばれしひとときを越えて今ありディナモ・ザグレブ<br />
<br />
以上10首です。結局いつも通りにおさまってますが、宜しくお願いします。
(静かの海=月の地名)<br />
<br />
上越をオープンカーで駆け抜ける毘沙門天の肩に綿雪<br />
<br />
巴里からの電波捉えて金星が答えています ジュテーム地球<br />
<br />
リアに似たアンドロイドが踊りだす九龍ナイトクラブの夜明け<br />
<br />
原宿でサクマドロップ落としたらC−C−Bの復活一夜
<br />
この街に名物たくさんあるくせに土産でかぶった東京ばな奈
<br />
札幌のホテル2階でゴンドウはいるかであると認定された
<br />
まだ青い民を社会化するために西葛西へと叔母は旅立つ<br />
<br />
100の字が手に写るほど握ってたコインを入れていざ茅ヶ崎へ
<br />
胡蝶蘭 曽根崎新地一丁目賽が振られる夜の入口<br />
<br />
赤い翅もつ蟬たちが脈々と生まれ出づる地アフガニスタン<br />
<br />
膨張宇宙の大阪ドームの夜住民たちの食卓の汁<br />
<br />
午後四時に儀式のごとく引出しの煎餅喰らうバングラデシュ人
<br />
アステカで天然色の夢を見る進化の過程で脱ぎ捨てたもの<br />
<br />
アステカの貧民街の靴磨き上昇気流をにらむまなざし<br />
<br />
アステカの旅人たちが語り合う砂漠に花の咲かない理由<br />
<br />
アステカに生きる少女はたおやかな黒髪を売り暮らしています<br />
<br />
アステカの錬金術師は求めてた不老不死という名の孤独<br />
<br />
アステカの母を亡くした子供らが互いの手首を切り合い遊ぶ<br />
<br />
アステカの先住民は知っていた真夏に帰る霊が降る場所<br />
<br />
アステカの奴隷市場でまばたきをしない少女の在庫が切れる<br />
<br />
アステカの夜空を雨が降るごとく泣きながら飛ぶ百の精霊
<br />
一里野に世界チャンプが集結す キャンプファイヤー灯せ父ちゃん<br />
<br />
鳥越のメインイベント「ラジオ 対 猪」一口五百円から<br />
<br />
老天狗住むといわれる口直海の木陰に市バスも昼寝しており<br />
<br />
箱舟の猫がお前の先祖だと羽咋の婆はタマ撫でており<br />
<br />
<br />
(尾口=おぐち;一里野=いちりの;口直海=くちのみ;羽咋=はくい)
ふたりめの次男と自称する人よ千駄木の日を背中に受けて<br />
ゲームボーイアドバンスひとつ握りしめストーンヘンジに尻向けて小二
<br />
五条路に怪(け)しき車の音がする 勝母の里の札を貼らねば <br />
<br />
かなしやな裏切るをのこはいと憎し 宇治の橋姫力を貸しゃれ <br />
<br />
のっぺりとした顔に鰓のついている 新しいカレはインスマス出身 <br />
<br />
この刻がわたしとあなたの関ヶ原 不倶戴天と判っているから <br />
<br />
ナルニアへ行くと真顔で応えし君は今頃何処にどうしているか <br />
<br />
今の子はゲームで県庁所在地を覚えるらしとひとの言ふらむ <br />
<br />
再生の呪いを込めし遷宮に 我が魂震う 伊勢の神奈備
<br />
鮎の香のくちびるそつと夜に捺すきみの想ひに泛かぶ択捉(えとろふ)<br />
<br />
東京の海の潮騒さやさやと胸に求(と)むるは青き楽譜ぞ<br />
<br />
寺泊に蟹食ふ女ひとりゐてほそき竹の根くらく凝れり<br />
<br />
愛別離の一生(ひとよ)燦たり金沢の汀に崩るる波を見てゐる<br />
<br />
柴又に団子頬ばり懐かしむ香具師の口上その背なの風<br />
<br />
フーテンと淋しさわかつ上野駅苦き秋刀魚のはらわた想へ<br />
<br />
木枯しの抜ける塩尻駅ホーム鯛焼き食(は)めば餡のはみ出づ<br />
<br />
祖母(ばば)の舎(や)に弾む風船「トンプク」と昔富山の薬売り在り<br />
<br />
安曇野の羊歯のやはらかきを食み野うさぎ謳ふ早春のメロディー
かまくらの海をみているまっしろな答案用紙をけりつける脛<br />
<br />
ゆっくりと空の歪みをたしかめて永田町界隈にかくすばくだん<br />
<br />
ああ、オレンジのそらがネオンとまざりあう扇情的な新宿にいる<br />
<br />
ともすればかたむきかげんになる僕をささえるあかい東京タワー<br />
<br />
ゆうぐれの円山町のものかげにつたえるすべをなくした少女と<br />
<br />
コパカバーナ顔したおんなのしゅうだんが欲望などを煽るまちかど<br />
<br />
ひとくちのドーナツのため新宿はきょうきらんぶのありさまでした<br />
<br />
第三の新東京市の白浜にわれとまどいて使徒とたわむる<br />
<br />
さかみちをのぼるベクトルまよなかの道玄坂は僕のうつむき<br />
<br />
おいかけて横浜たそがれ中華街 きみのあいしたシュウマイをかう<br />
エロマンガ島を飛び立ちレマン湖へ 弟ったらまた夜間飛行<br />
邪拳士に屠られし師の墓を去りジャッキーはひとり聖林の奥へ<br />
ベルサイユ救急箱をひらきしに馬蹄マークの正露丸見ゆ<br />
クーラー座天頂に来て東京が冷凍ごはんの眠りに沈む<br />
墜落機這イ出テスグのベンガル庵 虎が出すコーンフレーク涼しく<br />
日本ハムギフトが遠い昼下がり ダルビッシュ有の裸像捲(めく)りつつ<br />
夜が来る 種子島宇宙センターにX−FILEのテーマが鳴って<br />
北向きの窓辺で母は種子になる クッションに咲くスウェーデン刺繍<br />
猛暑日の東京ビッグサイトにて妄想竹を割れば腐女子が
「北の京」と書いたらペキン で だまされて大きな声で答える「トンキン?」<br />
「来福」の文字で歓迎されたくて福島福井福岡に行く
<br />
カーナビのルート外れて遠回り波打ち煌めく豊田のこがね<br />
<br />
南風髪を靡かすナポリにて話し掛けるのフナムシわらわら<br />
<br />
銀色の両手広げて天河の夜空擁(いだ)いたシンセがとろり<br />
<br />
翌朝の北欧人との挨拶は「ヘイ、ライディーン」「ハロー、トンプー」<br />
<br />
地響きの栄ダンジョン這い出せば朝明に気付く此処の住人だと<br />
<br />
報われぬ堕ちる絶頂知ったから一緒に行こうか甲賀の里へ<br />
<br />
天狗棚消えたあいつは見つからず されども生きることを見つけた<br />
<br />
<br />
以下の二首は、こたまさんと合作で詠みました。<br />
このような形の投稿が許されるのか判りませんがよろしくお願いいたします。<br />
<br />
<br />
「カサレリア!」挨拶したのに皆きょとん 新たな土地ではじめの言葉<br />
<br />
浜辺にて助けたタコに連れられてルルイエの旅 助けてください
<br />
白熊の二千八百グラム受く留袖のわれ池袋夏<br />
<br />
「おにいさん遊んでかない」聴きとりて西川口ゆ義母を見舞いぬ<br />
<br />
魚屋も帽子屋もある豪徳寺界隈にいる君だけいない<br />
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あまた来し羽黒とんぼの一匹となる暑さかな呼返町(よびかえしちょう)
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ハイリゲンシュタットをまだ覚えてる わが学舎は田園のなか<br />
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平壌のスタバのソファで寝るだろう将軍さまと呼ばれたひとも<br />
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前の名に戻ったよ!って離婚した友のようにはいかないロシア<br />
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前世は神かも知れずザクザクと解体される築地のマグロ<br />
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大門(おおもん)のエロ映画館ステージの緞帳「寄贈トルコブラジル」<br />
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新宿で並んで買ったドーナツも乗せて電車はまあるく走る
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安達太良のほんとの空にくるまれて僕ら所詮は凸と凹です<br />
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黒人と混血の自衛隊員の肌打ちつけるオキナワの雨<br />
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ラピュタへの滑走路として駆け下る八幡坂から海を臨めば<br />
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オーロラが決算の日を告げているペンギン銀行南極支店<br />
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ブエノスアイレス六番街の裏路地に銃殺されし天使の横臥<br />
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告白もなき失恋よ江ノ島に無意味にでかい夕焼けがある<br />
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ガス切れの原チャリふたりで押しながら小樽銭函海はすぐそこ<br />
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白きシーツはためく赤羽団地には何も言はざる母の幻<br />
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南京錠をかちやりと閉める子守唄(ララバイ)はもう流れないこのオルゴール
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雨上がり光差し込む弥山から見下ろす瀬戸の島は目覚める<br />
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東京の路線図を見てすごろくと勘違いする幼稚園児<br />
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新宿の高層ビルに阻まれて目的地には辿り着けない<br />
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流川不景気な今錆びついてあの賑わいを探す未亡人
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池袋腐女子ロードのいずこかに埋蔵金のありとタレコミ<br />
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福建のワタナベさんの日本語が厨房の陳さんと火花を散らす<br />
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オレは見た 西口で志集を売っているあの子が新宿の母と密会
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上野驛の屋根でいつ迄そのままか雨にふやけた哀愁日誌<br />
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台風にブラジルビキニ飛ばされて夏はかけらも殘さず消えた
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世田谷区等々力読めずララチカラ、イエイエ、ボクラ ララ科學の子<br />
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浦安市猫実にある猫の木に猫の実は熟れ さらば!わが友<br />
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新宿区歌舞伎町馳星周と嶽本のばらと艶競べせよ<br />
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24時間マラソンの秘密共有す港区汐留日テレ前に
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受け入れた温かきものをそのままに深く深く眠れ今池の夜<br />
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今すぐにラオスへ行こうと囁いた男と逃げよう 目醒めたけれど<br />
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トランシルヴァニアより来たる献血のバスの中では腹這いになれ<br />
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弱点を十分に知る君だから英国式でお願いします<br />
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*遅くなりましたが、あきえもんアワーありがとうございました!
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ひと夏の出来事すべて思い出し阿蘇の火口を覗き込んでる
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お台場の銀の球体かがやきてASTRO BOYはオゾンのかなた<br />
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流星が東方明珠横切りて金の子どもがあふるる上海
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×この刻がわたしとあなたの関ヶ原 不倶戴天と判っているから<br />
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○この刻が 我とそなたの関ヶ原 不倶戴天と判るが故に
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外人に鼻つままれしあの日より鬼門となりぬ四条烏丸<br />
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今月もよろしくお願いします!
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有田みかん「大好き」なんて言うならさ「ありた」っていうのもうやめないか <br />
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本宮も市になってしまいその場所はますます秘境の奥へ奥へと <br />
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透明な海水の中へ投函す すさみ町発君への手紙<br />
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今どこにいるのかわからないのなら とりあえず まいどおおきに食堂探せ <br />
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みなべ町紀香の恩恵こうむって梅干し御殿は敷地広げつ <br />
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丹生の地にたいてい神社がある理由君は知らない僕は言わない<br />
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龍神村は田辺市になるありし日の村の響を伝え残して<br />
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夏休み自由研究のためだけに叔父に連れられ高野にこもる<br />
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津と浦としかない日本に温暖化もうすぐお山に道ができます
よろしくお願いします。<br />
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白かった恋人たちが陽に焼けてファミマで手に取る青島せんべい<br />
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まっ白い恋人たちも陽に焼けて青島せんべいかじる黄昏<br />