2010年08月27日

お題発表 「虫」

どうも!
まだまだ暑いですね。
まずは、最近あったどうでもニシティ(どうでもいいシンクロニシティ)の話を。

待ってました!

『連句遊戯』の表紙の版画を
カブトムシ(メス)だと思いこんでて、
周囲の人にもそう説明してたんだけど、
そんなある日、近所を歩いていたら
カブトムシのメスが道端を歩いてたんだよ。

ほう!
そりゃ縁起がいいですね!

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でしょ!
で、「これは神の使いや!」とか思って、
捕まえて飼うことにしたんだけど、
twitterにもその話を書き込んで
興奮してたんだよ。

はい。

そしたらその数日後に、
昆虫博士でもある柳瀬博一さん(日経BP)から
『連句遊戯』の装丁について、
「スカラベ(フンコロガシ)が可愛い!」
と言われて、
はじめてあれがスカラベであることに気づいたんだよね……。

ダメじゃないですか!
連句にスカラベの句が出てくるから、そのオマージュですよ。

いやぁ恥をかきましたよ。
いろんな人にしたり顔で説明してたからね。
鶴太屋さんにも突っ込まれたけど。

でも、こう見るとたしかに似てますね〜。

でしょ!
野口英世と加藤芳郎くらい似てるでしょ?

喩えが古いです。

BEGINの「恋しくて」と
松田聖子の「スウィート・メモリーズ」の出だしくらい似てるでしょ?

わかりますけど、
曲はやめましょうよ。

鉄門海上人の即身仏と
真如海上人の即身仏くらい似てるでしょ?

素人には見分けつかねえよ!
逆に見分けつく奴は、どんな即身仏マニアだよ!

即身仏ブームにあやかりまして……。

ブームじゃねえし。


こういう事態になるだろうとは予測してたけどね。
2年前の作品にこんなのがあるけど。


ゴミ屋敷のゴミの隙間から立ちのぼるひかりの底に座(いま)す重千代 (笹 公人)


遊星ハグルマ装置「とんちの国」2008年7月発表より

予言短歌ですね。

で、今回の「お題」は流れからいって
当然こうなります。


即身仏


じゃなくて、





です!!

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 <笹公人師範による模範短歌>



まるまると太ったヤブ蚊飛んできてガダルカナルからきたと囁く


指切りの指のほどけるつかのまに約束蜂の針がきらめく


土産屋の少女としばし見つめたる海をふちどる夜光虫の灯


カブト虫の幼虫底に沈ませたマサイコーヒーお替わり自由


軒下で裸電球呑みくだすナショナルオオミミズをこのごろ見ない



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短歌ができたら、
この記事のコメント欄から投稿して下さい。
※投稿の際にはメールアドレスをお忘れなく。
記入が無いと優秀作に選ばれても賞品をお送り出来ない場合があります。
(メールアドレスはブログページには反映されませんので、安心して記入して下さい。)

では、もう一度基本的なことを確認してみましょう。

【笹流の理想短歌基準】

単なる説明に終わっていたり、当たり前の発想のものは、
人を感動させるどころか印象にさえ残りません。
表現に工夫をしましょう。そして、心を込めましょう。
読んだ時に心にジーンとくるようなものが詩であり、良い「短歌」です。

迷った時は、この
「チェック表」
を参考にしてみてください。

書けなくて困った時は、
「短歌の型」についての記事
を読んでみてください。

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投稿数は、1人につき5首までとさせて頂きます。

締め切りは、

9月12日(日)いっぱいまでとさせて頂きます。

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夏っぽいお題ですね!

もう終わりかけてるけどね。
蝶・虫籠・昆虫図鑑・蚊取り線香・虫けら・ゴキブリ・蟯虫検査・サナダムシ・etc……
ほんとに山ほどあるので、楽しく作ってみてください!

後半のワード汚いです!


ということで、おもしろい歌を期待してます!

よろしく哀愁☆
posted by www.sasatanka.com at 03:44| Comment(94) | TrackBack(0) | 「お題」発表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月23日

「電話」 入選作品発表!!



「電話」の入選作品の発表です!!


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特選


何事もなかったように虹は消えきみへの電話をかけそびれてる
【小野伊都子】


虹に見とれていたのでしょうか。
「かけそびれた」ではなく、
「かけそびれてる」と現在形にしたところがよかったです。


★賞品★

「笹短歌色紙」
(書く歌は、リクエストにお答えします。もちろん直筆(かなり下手)です。)


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秀逸


熱を帯び発火しそうなケータイは、わたしのこころを一番知ってる
【川瀬のみ】


相聞歌でしょう。
怒りの歌にも読めますが。


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佳作



着信は君だと告げて泳ぎ去るLEDの魚の青(ブルー)
【鯨井可菜子】



駆け引きの道具に堕ちた電話から言霊さえも滑り落ちてく
【高松紗都子】



黒電にとまる黄蝶は留守中の故郷からの着信履歴
【たみ】

字余りでも「黒電話」にしたほうが
よかったと思います。
故郷には(ふるさと)とルビを振ったほうがいいです。



押さないという正しさと臆病さ 公衆電話の赤いスイッチ
【きたぱらあさみ】

子供の頃は、ああいうボタンを見ると、
ムズムズしたものです。



俺俺とがなりたてるな聞こえてる男やもめに息子ができた
【黒髭】


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次のお題もお楽しみに!

よろしく哀愁☆
posted by www.sasatanka.com at 03:23| Comment(3) | TrackBack(0) | 入選作品発表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月18日

「電話」 総評

どうも!
みなさんお元気ですか?
大変お待たせしちゃって申し訳ありません。
しかし、こう暑いと何もやる気が起きませんね〜。
カンタくんとの冒頭のトークもすっ飛ばしたいくらいです。

出番なしかよ!
山口県の宇部市からわざわざ飛んできてるんですから、
そりゃないでしょ!

わかったわかった。今回もやるよ。
そういえば、先日、カンタくんのお父さんの
カッタくんについて何気なく検索してたら、
ちょうどその日がカッタくんの命日で、
しかもカッタくんの誕生日が
師範と同じ7月8日であったことも判明して、
これはちょっとどういう因縁なのかな……と思いました。

運命的ですね……。


まぁ、よくある
どうでもいいシンクロニシティ(どうでもニシティ)でしたけど。

どうでもニシティって!

ところで師範、
今年の夏で印象的だった出来事は?

僕がやってるラジオ番組(FM西東京)のゲストに、
あの酒井景二朗さん(ex.未来のキツネ憑き)
を呼んだことかな。

なんでまた!


寺尾紗穂さんとか
長谷川明子さんとか
豪華ゲストが続いたから、
次はちょっと気楽にやりたいなと思って。
猛暑も手伝って思考能力が低下していたのか、
気づいたらオファーしていたという。

思い切りましたね〜。

酒井さんだけじゃ心配だったんで、
酒井さんと同じ匂いのする守山くんという
25歳の若き変態僧侶(ex.真言宗)も呼んでね、
それで、ますます危険な放送になっちゃったわけだけど。

未来のキツネ憑きVS真言宗のバトルですか。

そう。
まさにエクソシストの世界ですよ。
実際、スタジオにラップ音鳴りまくるしさ、
スタッフも終始暗〜い表情をしてたよ。

映像で見たいくらいです。

で、酒井さんは、
「五芒星」をはじめとする全持ち曲(たったの4曲!)を持参して、
作者自身による丁寧な解説
(「福山雅治風です」とか、「ちょっとコーネリアスっぽいかも?」とか)
もあって、守山も適当に頷いてて。

シュールですねぇ。
福山さんやコーネリアスのファンが聴かないことを祈ります……。

予想以上のバッドトリップだったけど、 酒井さんが喜んでくれたからよかったです。

どうでもいい話が終わったところで、
「総評」にまいります!


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まずは、鯨井可菜子さんです。

・制服のリボンも明るい窓もないだろうアコムのコールセンター
(鯨井可菜子)

実際そんな感じでしょう。
鋭い切り口だと思います。


・着信は君だと告げて泳ぎ去るLEDの魚の青(ブルー)

・あずさゆみ受話器を揺する銀の音にゆっくりとゆっくりと手を伸べ


「梓弓(あずさゆみ)」という枕詞は、
受話器にかかるのですか……?


・しずもれる夜更けの海に灯台のつぶやくごとし着信ランプ

結句の「着信ランプ」に
すべてかかっていく詠み方です。
「つぶやく」ですか。う〜む。


・真夜中に自殺を止めるダイヤルの受話器は重く艶のある黒


成功しているかどうかは微妙ですが、
いろいろ工夫しているところは評価したいです。


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・何事もなかったように虹は消えきみへの電話をかけそびれてる
(小野伊都子)

「虹」という言葉を非常にうまく詠み込んでいます。


・受話器からこぼれる祖母の訛りから咲く彼岸花 耳に根付いて

「耳に根付いて」は、いらないです。
「咲く彼岸花」までの内容で十分いい歌になります。


・10円を入れてください 今もまだあのアパートに続く電話機

・床下に小人をずっと住まわせるように続けたひみつの電話

・雨音を聞かせる電話サービスでプエルトリコの夕立ちを買う



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・「電話よ」と母に呼ばれる思春期の恋は昭和の階段の下
(高松紗都子)

「昭和の」は、ちょっと安易な説明的な表現かも。
上の句だけで昭和(あるいは平成初期)の風景だとわかるので、
「昭和の」というフレーズはないほうがいいです。


・美しくひらかれた胸に深く打つ楔であった君の電話は

・語るべき言葉などなくうつむけば無言電話のような暗闇

・駆け引きの道具に堕ちた電話から言霊さえも滑り落ちてく


「言霊」が効いてますね。


・距離をおく、疎遠になるということば予言のように残る留守電


安心して読める作者です。


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・静かなる黒き電話の「りんっ」といふ最後の一音響き残して
(メカパンダ)

懐かしい、あの音です。


・柔らかい電子の音に変わっても不意のベルには不幸を想う

・真夜中の留守番電話に吹き込んだ僕の本音を君は知らない

・*2*2は何の意味だったのか指の記憶にいざなわれつつ



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・黒電にとまる黄蝶は留守中の故郷からの着信履歴
(たみ)

黒と黄色のコントラストが鮮やかです。


・忍びやかなやりとり刻印するようにテレカに開いた小さな穴は


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・回想からも忘れ去られた青電話有利なことがあったはずだが
(松木 秀)

・磯野家が未だ黒電話なることになぜか安心しているわたし

そういう変わらないところが
「サザエさん」の人気の秘密でしょう。


・おしゃれだった「ダイアル回して手を止めた」たかだか四半世紀前の歌

あのドラマ自体、今見るとかなりダサ〜い感じだけどね。
歳月ってそんなもんです。


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・押さないという正しさと臆病さ 公衆電話の赤いスイッチ
(きたぱらあさみ)

上の句が鋭いと思いました。


・トイレットペーパーみたくひらひらと「もしもし」ばかりくりかえす僕

・母母友弟知人会社友母友元彼(着信履歴)

・物理的距離ではなくて心理的距離だよ 受話器越しに降る雨



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・内緒事みたいに伝わるきみの声 震える糸にくちづけをした
(はせがわゆづ)

・圏外のすきまを泳ぐもうすこしだけでいいからつながっていたい

・真夜中の小雨にまじって送られたメール いつでもやさしかったひと

・ひだまりの温度によく似た携帯のきみと話したあとのぬくもり



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・リンリンと鳴られるとマジで腹が立つ。鳴らなきゃ不安でさみしくはなる。
(滝沢勇一)

擬人化がうまくいっています。


・どこだっていつだって繋がっている振りでした。気づけば電池も切れていました。


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・本当に試してみたの110番に初めて家に電話付いた日
(おはぎ)

いつの時代の話でしょうか。


・お隣の電話借りてた取り次いでくれたあの人今や何処に


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・受話器から聞こえる音は雨の音?てんぷらの音?誰かがいるの?
(川瀬のみ)

・親指と小指以外を折り曲げた「電話してね」に首ひねるカレ

・熱を帯び発火しそうなケータイは、わたしのこころを一番知ってる


うまい。


・テレフォンカードの残数を気にする恋は10年まえに終わった


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・ハローハロー貝の受話器に呼びかけるノイズばかりで声は聞こえず
(黒髭)

・俺俺とがなりたてるな聞こえてる男やもめに息子ができた

おもしろい。


・テンコールそれで終わりと決めたのに未練の音がまた一つ鳴る

・もう顔も思い出せない人たちをケータイだけが忘れずにいる



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・「雪降っているでしょ電話で分かるのよ」青空の下うなずいてやる
(蜂谷希一)

・新宿の浮浪者金も入れぬまま虚空に語る公衆電話

・数時間なやんであの娘に打つメール【今から電話していいですか?】



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・髪の毛やコードに指をからませる姉の電話の終わらない夜
(岡本雅哉)

・「電話番しなきゃいけないから帰る」 あいつは野球苦手だったな

・おなじ機種使ってるのにCMとおなじようには光らない、まだ

・母がまた風呂に入れと叫んでる 君の電話を待っているのに

・君からのメールにあった「死にたい」がどれほどなのか電話してみる



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・進化したケータイ電話に支配され人は毎日画面を拝む
(ユーリーボ)

・麓まで電話を借りに走ってたアルムの山にもIP電話

・「古里は雪がとっても白いから帰っておいで」と真夏に電話



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・似ているかどうか以前の物真似が着ボイスとなりてやがて梅雨明け
(魚虎)

・声色を整えていざ電話機の前に立ちたりズル休みの朝

「ズル休み」とオチを言っちゃってるところが惜しいです。
「ズル休み」と書かずに、
ズル休みかな?と読者に思わせるようにつくってほしいです。
魚虎さんの歌にはそういう傾向(説明的な)があるので、
注意してみてください。


・たくさんの別れ話を聞いただろう純喫茶リオのピンク電話も

・回線の復旧すれど爆音に途切れし声の主は戻らず


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・アロハ着た男が復唱した番号プッシュしてみるハローワークで
(穂ノ木芽央)

・電話線引き抜くだけで簡単にひとりになれたあの頃を返せ

携帯も電源を切れば
ひとりになれるのでは?


・メモリーはみなケイタイに吐きだしてからつぽのまま向かふ未来は


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・真夜中の無言電話のおとうとの座右の銘は不言実行
(ウクレレ)

・ケータイを密かに恋愛モードにし妻の視線に震えています

・40年経ってリカちゃん電話から待ちくたびれた老婆の吐息

・赤い糸電話でぼくらは繋がって「もしもし、明日結婚しよう」



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・メモリーが消えたら切れる人達を閉じ込めておく携帯電話
(小林ちい)

・ケータイを昨日も今日も目覚ましとしてしか使ってやれない現実

・一日中あなたに触れられていたい折りたたまれた電話のように

・電話さえしなきゃ心配しないのに風邪の日は母の声が聞きたい



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・無器用な親指を持つ僕たちの3分間は10円の価値
(憂太郎)

そういえば、
10円玉1枚で通話できるのは3分間でしたね。
すっかり忘れてました。


・ため息が飽和してゐてケータイの着信光る午後の教室

・雨の日の3日続けば躁鬱の親が教師に電話をかける



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・君からの返事ないのはiPhone4の受信感度の悪戯だよね
(富田林薫)

・それは二年前の多機能ケータイ流れ着くガラパゴス諸島の渚
 
これがほんとのガラパゴスケータイ。


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・遠い日の花火のはずのポケベルが141016(アイシテイル)と今日も告げおり
(文月郁葉)

・癒える日はいつか来るはずさよならの重さで受話器ガチャリと沈む


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・おれおれが詐欺と解れば誰だって 電話にでんわシャレにならんわ
(壮太)

・玄関を出て電話鳴る なぜか親父の死を確認す


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・プルルルル プルルルルルル プルルルル プルルルプチン でんわばくだん
(西畠勇氣)

・カムチャッカの海や大河を飛び越えて 私に届く小さな寝息


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・おっちゃんも詩人のときがありまして小指絡めた公衆電話
(帯一 鐘信)

・受話器から「うちの娘になんの用」昭和男児の儀式その1

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・しんとする電話のむこうの音を聴く君の小声に小声で話す
(須田まどか)

・左手の一部になった携帯は勝手に君と話したがる

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・世の中にダイヤル式とプッシュ式 二種類の人がをりし頃かな
(山城秀之)

・何もかも捨てたくなりし夜なればスターのテレホンカード差し込む

むりやり文語にする必要はなかったと思います。


・満員の車内に携帯電話出し人びとはみな自涜の姿勢

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・聞こえないふりをしていた高速の非常電話のみどりかぞえて
(しまやまひかる)

・何も言えなくなってサイドミラーに溶けてく非常電話のみどり

・タウンページ開くときってこんなときくらいなのかもう 夜の病院



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・オレオレと二十年ぶりかけてきた「金を返せ」と旧友(とも)の電話は
(みうらしんじ)

・あの夏のあの一本の電話からこんにちへつづくひきこもる日々


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・サヨナラと告げる電話の留守録に終わった恋の検証をする
(清水海斗)

・黒電話 喪に服すよう ちんまりと 恋は死んでも容赦なく鳴る

・かくれんぼ 誰も私を見付けずに 淋しく電話だけ鳴り響く



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・アドレスが一件増えて着信のすべてに期待が生まれてしまう
(都)

わかる、その気持ち。


・泣きながら電話ボックスに篭もってる少女がいる夏2010年

・受話器越し微かに揺らぐ君の気配 僕らは同じ夜を生きてる



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・忘れない うわ雨だ って駆け込んで二人占めした電話ボックス
(佐々木優)

・「30になってお互い一人なら」いつかみたいに電話をしてよ


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・赤ちゃんと仔猫見かけたときの声「ピンクの電話」のよっちゃんみたい
(猫丘ひこ乃)

・「長電話してる子いねが」とおとうとのなまはげ風の声が近づく


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・生めなかった子供のような受話器の重さを確かめている
(ムラサキ・ピープル)

・「お前のところは交換手が出る」と伯母は伝言残さず逝けり

・出ないと判ってる電話を掛ける ひとりテンカウントを聞くために



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・さっきから浴衣のたもと光るのは蛍じゃないよね着信は誰?
(山口ヤスヨ)

・ママの膝に家の電話が乗っていた時代もあった知らないだろう


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・くろでんわふうりんすずむし消えた夏凛と月だけ輝いている
(104hero)

・内ポケにそっとしまった携帯があなたの想いを震わしてくる


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・いつまでも寝ていた無職 編集の電話に怯え早起きになる
(へなちょこ文士 )

・編集の電話に怯え引きこもる脱出した筈なのにニートを


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AKB1首劇場


・「な」の文字の第一変換君となり私の気持ちを暴くケータイ
(長田絵里子)


・「遠距離もひかり電話はお得です」織女の顔がよぎる牽牛
(佐井永)


・「また今日も君に殺されなかったよ」リカちゃん電話に生存報告
(花岡賢)


・禅僧がイタズラ電話三万回された後ふと悟りを開きぬ
(SONODA REM)


・悪戯の無言電話は流行らない自己主張する俺俺俺と
(夕夏)


・電話するなるべく声は明るくし親の前では悩みのない子
(ふふ)


・彼の人の真の姿があらわれる間違い電話の時の対応
(佐々一竹)


・猛獣の哮びの漏れる電話にて兄の行方を知らされる、夏
(世杏)


・木綿のハンカチーフをおくった後かかりはじめた電話は無言
(広瀬智深)


・テレショップのダイヤル回す指確か 老母も黒電話も死なない
(虫皮)


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あきえもんさんです。


・旅立ちを伝えるときの黒電話はいつもより少し大きく鳴った
(あきえもん)

あの世への旅立ちかな。


・貴方には固定電話を教えましょう自営の父が出る番号を

・今すぐに忘れられるよ番号を手が覚えない恋愛なんて

・ヒグラシを着ボイスにして夕暮れのバスの中では電話に出ない

・欲望の匂うチラシを眺めつつ好きだと言った電話ボックス



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鶴太屋さんです。


・電話ボックス暮春の街に立ちたるを開けば異土への扉めき冷ゆ
(鶴太屋)

・大霊界の赤電話一基飛びたるを夏の憶ひ出のよすがとすらむ

・逝ける友への電話 ふるへる受話器から洩るる『中国の不思議な役人』

・電話線蔓草のごと繁れるを視てこの夢の果て踵(くびす)かへさむ

・電話機に残るささやかな通話録永遠(とは)の一部とし珈琲飲めり

・薔薇色の電話機夢に溶けてゆくわが日日を恥ぢアイロンかける

・電話線かじるねずみの脳点(とも)る紫の夜明けにつつまれぼくら 

・ラムネ飲めば身ぬちを透かす夏が来る昔は携帯電話を運んだ

・晩夏光カットグラスに響きあふこの室内楽も電話がやぶる

・恋人たちの街角の電話鎮座して『冬の散歩道』聴きゐし70's



鶴太屋ワールドと電話の相性がよくて、
引き込まれました。

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かんなさんです。


・夕立に溶けたのだろう公園の緑電話は姿を消した
(かんな)

・秋の夜の雨音を聴くためにある酒屋の脇の公衆電話

・下宿屋のピンク電話は知っている守れなかった約束のこと

・受話器から伸びる螺旋は電話魔のDNAに繋がっている

・子が巣立ち一人になって電話機の親機と子機を並べて暮らす

・受話器からこぼれ続けるクレイジーソルトのような声に埋もれて

・廃校の内線1番あの春の卒業式の歌が聞こえる

・鳴りかけて鳴り止む電話まっ黒なショールが肩にふわりとかかる

・無言電話をかけたいほどの夜がありウォッカの瓶を凍らせておく

・夏空に吸い込まれたい午後があり携帯電話の電源を切る

・霧雨につつまれながらネコ達が集会をする電話ボックス

・誰でもいい声を聞きたい夜がありリカちゃん電話の3番を押す



復活うれしいです。
まだ本調子じゃない感じですね。


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酒井景二朗さんです。


・聯絡網前も後ろも敵だとは母にはとても告げられなくて
(酒井景二朗)

・學校を燒く火が欲しい 電話線は導火線にはならないものか

・どんなにか辛い毎日だつたらう もう動かない錆びたダイヤル

・電話機をばらばらにして取り出した磁石を墓に入れてあげよう

・昨日迄悲しみなんか知らなかつた 電話よ俺はお前を憎む

・「好き好んで肥滿兒になつた譯ぢやない」脅迫電話片手に泣いた

・ああ電話詐欺といぢめと陰謀の道具が街を埋め盡くしてゐる

・多摩川で休んでゐたら鳴り出した野戰電話は取るべきなのか

・一本の電話が僕を狂はせた そして狂つたまま生きてゐる


前川佐美雄風。


ラジオで酒井さんが暗い少年時代のエピソードを
いろいろ告白してくれたんですけど、
内容がハードだったので編集でカットされるかもしれません。
でも、僕的には酒井さんのつくる歌の背景や、
酒井さんが歌を詠む動機がわかったので、よかったです。
ぜひこの調子で詠みまくってください!

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お疲れ様です!
今回の「電話」短歌はどうでしたか?

うーん。60点の歌が多かったね。
つまり無難な、おとなしい歌が多かったということです。

5首制限だから、そうなっちゃうのかもしれないけど、
0点か100点かという
一か八かの勝負に出る歌が1首くらいあってもいいと思いますね。
いい歌は責任持って拾いますから。
そのへんは安心してください。

了解です!

ということで、
みなさん熱中症やクーラー病に気をつけてお過ごしください。
よろしく哀愁☆
posted by www.sasatanka.com at 00:16| Comment(16) | TrackBack(0) | 総評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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